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2009年2月の22件の記事

2009年2月16日 (月)

「永井陽子全歌集」他

 昨日に入手した本を、以下に列挙し、写真を付ける。

 京都府の「三月書房」ネット通販より

  • 「永井陽子全歌集」(2005年、青幻舎・刊)

 「BOOK OFF 二ノ宮店」にて

  • 池澤夏樹「南の島のティオ」(2004年、文春文庫)
  • ジュンパ・ラヒリ「停電の夜に」(2003年、新潮文庫)
  • ’99年版ベスト・エッセイ集「木炭日和」(2002年、文春文庫)
  • ’02年版〃「象が歩いた」(2005年、文春文庫)

004 007

2009年2月15日 (日)

「佐佐木幸綱の世界 1 歌集篇」

004  「佐佐木幸綱の世界 1 歌集篇」を読みおえる。

 1998年、河出書房新社・刊。

 帯、カバー、314ページ。

 「佐佐木幸綱の世界」Ⅰ期Ⅱ期合わせて16冊のうち、歌集篇のすべて4冊を、僕は有している。

 この本には、「緑晶」「群黎」「男魂歌」「直立せよ一行の詩」「夏の鏡」「火を運ぶ」の、初期6冊の歌集が収められた。

 この本の初めの歌は、巧まぬユーモアも心情的リアリティもある。あとのほうになってくると、酒びたりの歌のようで、酔っ払いの咆哮のように思えて、僕は好きになれない。

 付箋をはった歌より、5首を以下に引く。

<賭け>は清し未来つきぬく鉄あればすさまじく折れゆく幾本ぞ

サキサキとセロリ噛みいてあどけなき汝を愛する理由はいらず

運は天、地は志、歌は海、わが神として女笑えり

黄葉(もみじば)の過ぎにし父と思えれど秋山に来て心を洗う

小綬鶏の声が鋭く駈けのぼるわれには見えぬ天の坂道

2009年2月14日 (土)

「仙波龍英歌集」

003  「仙波龍英歌集」を読みおえる。

 2007年、六花書林・刊

 この本には、彼の2冊の歌集「わたしは可愛い三月兎」と「墓地裏の花屋」が収められている。

 1985年発行の「わたしは可愛い三月兎」は、バブル経済とその前後の、徒花に思える。注の多用もすでに、1981年発行の田中康夫「なんとなく、クリスタル」に、前例がある。

 もっとも発行当時、僕はまだ短歌に関わっていなかったので、歌壇の受け止め様は知らないのだけれど。

 1992年の「墓地裏の花屋」の発行のあと、彼は軟着陸に失敗したのか、アルコール中毒となり、その治療後、2000年に48歳の若さで亡くなった。

2009年2月11日 (水)

「愛蔵版 日本のやきもの」第4巻

004 「愛蔵版 日本のやきもの」第4巻「志野 織部 黄瀬戸 瀬戸黒」を見おえる。

 昭和52年、講談社・刊。箱、B4判、103ページ。

 写真を見ただけの感想を述べる。

 志野焼は茶碗類が、親しみやすい色(釉)と簡素な図柄に惹かれる。鉢、皿類は趣向が合わないようだ。

 織部は、有名な茶碗類よりも、向付(むこうづけ)などの小物が好ましい。

 黄瀬戸は、大皿が、色と肌理が合って、優れている。茶碗類は、冴えない。

 逆に瀬戸黒は、茶碗類に勇壮な優品が多い。

 これらの欠片なりと、手許に置けたら、と思う。

 写真は、本体カバーの表である。

2009年2月 9日 (月)

歌集「途中下車」

001  東京都に在住の歌人・古村美惠子(こむら・みえこ)さんの第1歌集、「途中下車」を読みおえる。

 2006年、「六花書林」刊。

 1ページ3首、153ページ、帯。

 敗戦後に中国ハルビンより引き上げた体験をもちながら、結婚後は夫の経営する事業を支えてきた自信がみえる。

 以下に好感をもった4首を引く。

無防備な顔をさらして夫が娘が新聞を読むテレビ見てゐる

もしも男だつたらなどと煽てられ所詮は女と謗られもして

貧乏は楽しかつたよ 向かう見ずの母に出番の戦後がありし

ガラス窓音きしませて磨きあげ台風一過の空を取り込む

2009年2月 8日 (日)

「現在日本で咲く 洋種椿品種」

002  「日本の古本屋」を通して、東京都の「ふくべ書房」に注文していた、「現在日本で咲く 洋種椿品種」が届いた。

 2005年、コーベ・カメリア・ソサエティ・刊。追補版・付き。

 ページ数が少ない、紙の質が悪い、写真印刷が悪いなど、パンフレット的な感じを与える。

 2月3日に紹介した「洋種椿銘鑑」が昭和51年発行と古いので、この本をネットで検索して注文したのだが、現物を手にとって見ていたら購入していたかどうか、安価でもないので、わからない。

 写真を鑑賞するというより、椿をカタログで選んで注文する際、参考に見て確認する為の本だろう。

2009年2月 7日 (土)

俵万智「恋する伊勢物語」再読

002  俵万智「恋する伊勢物語」を再読する。

 ちくま文庫、2005年7刷。

 昔に1度読んだ原文も、数年前に読んだ「恋する伊勢物語」も、内容はよく覚えていなかった。

 俵万智の、おっとりした解釈は、好感がもてて、的を外してはいないようだ。

 「無欲の勝利」と題して紹介されている第123段の話に惹かれる。情熱の冷めかけた男が、女に歌を詠んで贈る。

年を経て住みこし里を出でていなばいとど深草野とやなりなむ

 女からの返歌は次のようだった。

野とならば鶉となりてなきをらむ狩にだにやは君は来ざらむ

 俵万智も「痛々しいほどのけなげさ」とは評するが、「技術論で分析してみよう」と恋の駆け引きに論じ入って、情緒に深入りしない点が、残念である。

2009年2月 6日 (金)

詩集「還ル」

004  鯖江市に在住の詩人・とくし ともこさん(禿氏朝子さん)が、詩集「還ル」を送ってくださった。

 2009年2月、文芸社・刊、102ページ、帯。

 初めにことわっておくが、彼女は西教寺・住職の奥さんである。

 教師としての生徒との触れあい、教師を辞しての姑の看護、お孫さんの誕生と成長など、率直に語られている。

 オノマトペ、リフレインなどのレトリックを用いた部分もあるが、心情の真実をよりよく伝えることに効果を出しているかどうかは、疑問である。

 独創的な主張には目をみひらかされる。

2009年2月 5日 (木)

「棧橋」№97

003  季刊同人歌誌「棧橋」№97を読みおえる。

 まず注目するのは、田中愛子さんの冒頭96首詠「秋の鏡」である。

 大作なのに乱れがない。そして彼女の明るく優しい(もちろん、それだけではないだろうが)性格がよく表われている。

 次に、小島ゆかりさんの12首詠「けふのあなたに」がある。彼女が最近に詠むことの多い父親のことである。

 知力と体力の衰えていく父親の世話をしながら、知力と体力の衰えていく日本を見据えるような、厳しさと哀しみがある。

 僕の「たけふ菊人形祭」12首は、ただ連作を創っただけで、論外だろうなあ。

2009年2月 3日 (火)

「世界の蝶類」と「洋種椿銘鑑」

003 006 「日本の古本屋」を通して北海道の「南陽堂書店」に注文していた、「世界の蝶類」が届いた。

 写真図鑑だと思っていたが、解説書だった。以前に1度「法隆寺金堂壁画」という本で、同じ失敗をしていたので気になったが、「カラーブックス」と副題も載っていたので、確認をせずに正式注文したもの。

 同じく「日本の古本屋」を通して東京都の「みちくさ書店」に注文していた、「洋種椿銘鑑」が届いた。

 昭和51年、文化出版局・刊。樽本清・著、カラー写真251枚。

 こちらは、正銘の写真集だった。懇切な解説も付いている。

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