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2009年4月の26件の記事

2009年4月29日 (水)

田辺聖子「大阪弁ちゃらんぽらん」

004  田辺聖子「大阪弁ちゃらんぽらん」を読みおえる。

 中公文庫、昭和59年4版。

 本の内容は、大阪弁についてのユーモアを含んだエッセイといった所か。

 方言の意味や語源を述べるより、方言の使われる場面を多く描いて、そのニュアンスを伝えようとする。

 しかしそのニュアンスは、方言の使われる生活を経た者でないと、わからないのではないだろうか。

 大阪文化圏といわれる福井県嶺北地方(ちなみに嶺南地方は京都文化圏といわれる)に住む僕でも、「あもつき」「こまんじゃこ」など、これまで知らなかった語については、そのニュアンスがよくはわからなかった。

2009年4月28日 (火)

江國香織「都の子」

004  江國香織のエッセイ集「都の子」を読みおえる。

 集英社文庫、2004年9刷。

 彼女の父・江國滋は文学者であったし、彼女は1年間のアメリカ留学の経験があり、また公私の海外旅行も多いようで、文化的な見聞・教養が高いようだ。

 現代の若者らしく、清しさと不安げなところが同居している。

 僕は彼女の作品を幾冊か文庫本で読み、幾冊かの未読の文庫本を持っている。

 湯本香樹実とともに、彼女を若手女流作家の実力派として、期待している。

2009年4月27日 (月)

洋種椿2種

001 005  庭で2種の洋種椿が花を咲かせる。

 左の写真は、ぼかしたようなピンク色の花で、唐子咲きに入るのだろうか。

 右の写真は、赤色の花で、八重咲き。

 2種とも大輪で、花の直径は10センチくらいある。

 共に品種不明なのが惜しい。

 洋種椿の図鑑で、それらしい花を探すことはできるが、誤ってはいけないので、それは控える。

2009年4月26日 (日)

桑原正紀歌集「一天紺」

001  東京都に在住の歌人・桑原正紀さん(「コスモス」選者)が、歌集「一天紺」を送ってくださった。

 なお著者の名前の読みは、「くわばら まさのり」ではなくて、「くわはら まさき」である。

 奥様が大病をされた後の歌集「妻へ。千年待たむ」に先行する5年間の作品を集めた、実質的な第5歌集である。

 中年の教師の日常生活が、楽しいような不安なような気分の流れの中で、描かれる。

 地方から都会に出て、良心的に生きようとする姿勢は尊い。

 以下に6首を引く。

成績のふるはない子とその母がうつむきてわが前に坐れり

毛皮など脱ぎすてたいといふやうな貌して犬があへぎつつくる

新しき靴おろすとき室内で履いてみる癖いまだにぬけぬ

その形シンプルにして全きゆゑ変はらざるもの例へば担架

このごろは月が三つに見えることなぜか妻には言ひそびれをり

学校に来られない日は水槽の亀をいちにち眺めてゐると

2009年4月25日 (土)

芦原すなお「松ヶ枝町サーガ」

001  芦原すなおの小説「松ヶ枝町サーガ」を読みおえる。

 1999年、文春文庫。

 著者は昭和24年生まれ。平成3年、「青春デンデケデケデケ」で、第105回・直木賞受賞。

 小学4年生の主人公「ぼく」と、仲間たち、町内の人々の物語が描かれる。

 通俗的なエピソードも幾つかあるが、真実を衝いていると思われるエピソードも幾つかある。

 たとえば「ぼく」の父は腕は良いけれど賭博・酒にひたる建具職人なのだが、「ぼく」は皆の勧めるサラリーマンになるより建具職人になりたいと思ったりする。

 昭和30年代の子供たち、3角ベースボルとか隠れ家作りなど、僕にも思い出のあるエピソードが鏤められている。

2009年4月23日 (木)

鉢植えの椿2種

001 004  鉢植えの椿の2種が咲く。

 2つとも洋種椿、初花である。

 左の写真は「ヒットパレード」で、図鑑では「濃桃色、牡丹咲き」となっている。

 右の写真は「ギガンテア」で、これも図鑑では「紅色白斑、八重、唐子咲き」となっている。斑入りの唐子咲きは珍しい。

 2種とも大輪の筈がそんなに大きくなく、小さな木の初花のせいか。

2009年4月22日 (水)

追想記2冊

004  「日本の古本屋」を通して古書店より、作家夫人の追想記を2冊、買った。

 まず「舒文堂河島書店」より、芥川文・述、中野妙子・記の「追想 芥川龍之介」(中公文庫、昭和56年・刊)である。

 もう1冊は、「さわやか文庫」より、谷崎松子(谷崎潤一郎・夫人)の「倚松庵の夢」(中公文庫、1996年4版)である。

 内容はいずれもお淑やかなもののようだ。

 この2冊について特記すべきことは、両方とも本代・送料が安かったことである。「追想 芥川龍之介」は本代300円・送料100円、「倚松庵の夢」は本代400円・送料80円だった。

 今の古本界で珍しい事だ。

2009年4月21日 (火)

俳誌2冊

003  同人詩誌「群青」14号を送ったお返しに、鯖江市・在住の俳人・吉田透思朗(俳号)氏が、俳誌を2冊、送ってくださった。

 1冊は、俳句結社「海程」の、福井支部誌「点」の、35号である。発行者が先の吉田氏である。

 その中で、佐孝石画さんは若手だろうか、お会いした事もあって、親しみを感じる。

 彼の「家族写真」20句より、1句を引く。

僕を濡らした時雨は地を打ちたかった

 もう1冊は、吉田氏が会の代表・発行人・編集長の俳誌(福井県内が中心)「幹」(季刊)の、211号である。

 前衛俳句の困難な現在と伺っているが、熱心な方たちがいる。

2009年4月20日 (月)

「歌壇」2009-4月号

004  綜合歌誌「歌壇」2009-4月号を、読みおえる。

 短歌作品をおもに読んで、散文では読まないものもある。

 栗木京子さんの30首連載「青い手帖の旅人」も、第4回「腕は翼に」で、佳境に入ったところか。

 手許に、「コスモス」5月号、「歌壇」5月号、「棧橋」98号が、いずれもビニールカバーに収まって、僕に読まれることを待っている。

 この3冊を読み通すだけでもたいへんなのに、他に文庫本の小説や、全集の評論も読もうというのだから、さらにたいへんな状況である。

 パソコンには1日2時間以上、対しているし。

2009年4月19日 (日)

桜と木瓜

006 002  庭で八重桜が咲く。

 亡き父が、家を建ててくれた時に、植えてくれたもの。

 木の丈は、1階の屋根を越えている。

 躑躅の陰で、木瓜の「世界一」が咲く。朱色の花で、晩咲き、八重、大輪。

 ただし、世界で一番の大輪という訳ではない。

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