芦原すなおの小説「松ヶ枝町サーガ」を読みおえる。
1999年、文春文庫。
著者は昭和24年生まれ。平成3年、「青春デンデケデケデケ」で、第105回・直木賞受賞。
小学4年生の主人公「ぼく」と、仲間たち、町内の人々の物語が描かれる。
通俗的なエピソードも幾つかあるが、真実を衝いていると思われるエピソードも幾つかある。
たとえば「ぼく」の父は腕は良いけれど賭博・酒にひたる建具職人なのだが、「ぼく」は皆の勧めるサラリーマンになるより建具職人になりたいと思ったりする。
昭和30年代の子供たち、3角ベースボルとか隠れ家作りなど、僕にも思い出のあるエピソードが鏤められている。
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