結社歌誌「コスモス」4月号を読みおえる。
初めから「その一集」特選欄までと、「COSMOS集」、「新・扇状地」など。
「コスモス」4月号より、「その一集」の東部西部分けを廃止した。この戻し変更を、僕は歓迎する。
また「コスモス」のホームページで、今年1月号分より、「その一集」特選欄と「COSMOS集」の掲載が復活した。これも歓迎である。
ホームページを含め、「コスモス」の編集に携わる方がたのご苦労を思い、感謝する。
入手した時のことを覚えていないが、書店のレジの脇に積まれていたうち、1冊を無料で貰ったものだろう。
河出文庫は、文庫界で後発なので、文学や思想の古典的な本は少ない。
「古事記」や「正法眼蔵」などがあるのだが、現代語訳を付して本にしている。
文芸誌「文藝」の文藝賞を受賞した作家の他、澁澤龍彦、田中小実昌などの本が、売れ筋のようだ。
「海外の作品」の部では、イタロ・カルヴィーノなどの現代作家、ジル・ドゥルーズなどの現代思想家の著作を、文庫化している。
他に、性に関わるノンフィクションを集めた「河出i文庫」、ハウツー本などを集めた「KAWADE夢文庫」のシリーズがある。
県内に在住の詩人、小鍛治徳夫さんより、詩集「なんなはん」を頂く。
2010年、宮本印刷・制作、第2版。
初版は、1993年に「らせん舎」より出て、県内を初め詩壇におおいに好評だった。
僕も彼から、初版を当時に貰って感動したものだが、今は本を入れた段ボール箱の山の底にあると記憶しており、取り出すことが出来ない。
「なんなはん」は全篇、方言による詩であり、「なんなはん」とは仏様を指す。
彼が少年時代に母親を亡くした嘆きを、方言にくるんで表現した詩篇は哀切である。
以下に「なんなはん 二」より、終末6行を引く。
死にやまいのかあちゃんやらいぬやらねこやらは
ぼおらになあもゆわんと
どんなきもちでえぼおらのそばをはなれていったんやろとおもうたら
ごんがわいたっちゅんでもねえものごいっちゅんでもねえ
ぼおはあもうどもこもならんと田のはたいいずかって
はじめてないたんにゃあぞ
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