詩誌「アリゼ」第138号
兵庫県に在住の詩人、S陽子さんがお便りを添えて、同人詩誌「アリゼ」第138号を送って下さった。
2010年8月、アリゼの会・発行。
「アリゼ」は、兵庫県在住の詩人をおもな同人とする詩誌である。
M大介さんの「星空の帰り道」は、人間関係のちぐはぐさにリアリティを感じる。
N佳枝さんの短詩、「コートによせる」「ポケット」2編は、新しい思い寄せによる暗喩があり、暖かい。
F優子さんの「記憶」には、自分たちの記憶を、世代を継ぐ者たちが語り継いでいってほしいという、切実な願いがある。
Y幸子さんの「花の島」は、日本極北の島、礼文島の短い夏に咲き盛る花々を描く。以下に短いが、最終連を引用する。
花の島
(前略)
大きな苦しみを経て 自身を花束に現じた島を
海を覆う霧の上から
利尻岳が見ている
またエッセイも多く、活気がある。
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