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2010年10月24日 (日)

中村草田男「長子」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第2巻(昭和56年・刊)より、7番めの句集、中村草田男「長子」を読みおえる。

 原著は、昭和11年、沙羅書店・刊。

 この句集名「長子」は、彼の実際の第1子のことではない。

 第1句集の意と、本人が長子であり、長子としての生を肯定してのことである。

 僕は百姓の次男で、1種の拗ね者であるだろう。

 草田男のこの句集の句は、肩肘張ったと感じられ、僕にはなじめない作もあった。俳味を尊び、短歌的抒情を排するようだ。

 以下に5句を引く。

つばくらめ斯くまで竝ぶことのあり

軒つゞき縁つゞきなり星祭

女工の目皆んな賢しげ行々子

秋の航一大紺円盤の中

霜踏んで行くや悪夢は昨夜(きぞ)の事

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