« 2010年10月 | メイン | 2010年12月 »
「世界詩人全集」(全24巻のうちの)第11巻「ゲオルゲ ホーフマンスタール カロッサ 詩集」を読みおえる。
新潮社、昭和43年・刊。
箱、帯、本体にビニールカバー。
僕がこの全集の第8巻「ヴェルレーヌ詩集」を、2008年5月8日に読みおえて(このブログに記事あり)以来である。
第9巻「ランボー詩集」(粟津則雄・訳)は、同じ訳者の「ランボー全詩集」を読んだので、飛ばした。
第10巻「マラルメ ヴァレリー 詩集」は、この2人が好きになれないので、読めなかった。
今回の第11巻の3人は、ドイツの詩人で、男性的ロマンチシズムがある。
日本語への詩の翻訳では、行数は移せても、脚韻などは移しようがなくて、残念である。
ショッピング・サイト「Amazon」のマーケット・プレイス「ハニー書店」に注文していた本が届いた。
「NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影」が正式な題名らしい。
春日真人・著、日本放送出版協会、2008年5刷。
この本は、数学の「ポアンカレ予想」をテーマにしており、元はNHKのドキュメンタリー番組として、再放送を含め何回か放送されたらしいが、ふだん僕はテレビを見ないので、見ていない。
また同番組は、DVD化されているが、新品はいかにも高価で、中古品はどこにもない(中古品屋さんに、入荷があったら連絡してもらうようになど、手を尽くしている)ので、ブック化した古本を買った。
僕は、数学が苦手である。
以前に、サイモン・シン「フェルマーの最終定理」(新潮文庫、2006年・刊)を読み通した事があるので、この本も読めるかと思ったが、数学的思考が多く出てきて、難しいところもありそうだ。
岩波文庫、2010年・35刷。
岩波書店のホームページ(「お気に入り」の「出版社」フォルダ内、20件の1つ)は、時々覗いて、岩波文庫の新刊、重版などを確認している。この本は、「岩波文庫 2010年秋 一括重版」の内の1冊。
ヒポクラテスは、医学の祖と称ばれる、ソクラテス以前のギリシア人である。
この本を入手したかったが、古本界では高価だった。今度の一括重版に入っている事を知り、「KaBoS ワッセ店」に予約注文した。
本が届いたと電話があったので、仕事帰りに店へ寄って、受け取った。車で帰宅までに、1時間20分もかかった。
なお「KaBoS」を、「かぼんす」(過分数の方言で、「頭でっかち」の意をふくむ)のもじりかと思っていたが、「Katuki Book Store」の頭を採ってならべたもの、と気づく。この店に通うようになってから、10年くらい経っている。
角川文庫、昭和54年・第46版。
僕は、石坂洋次郎の小説を好きなほうで(舞台は、僕と僕の環境よりかけ離れているが)、もっとも読んだのは3作くらいだが、彼の他の文庫本も何冊か持っている。
「愛情」「ある夫婦の一日」は、夫婦の愛情を、計略をもって試す話で、個人的に好まない。
また「愛情」「少女」は、ネタが類型的だと思う。コントにありそうだ。
最後の「赤い鳥籠をもつ女」は、他と比べてやや長く、テーマはシリアスである。妻が狂気となって亡くなってしまった男と、結婚する娘の話だ。
彼の小説は、敗戦を解放ととらえた、僕より年上の世代に、迎えられたのではないだろうか。
今日の午後、家電量販店「100満ボルト本店」へ行き、思い切って電子辞書を買った。
CASIOの「XD-A6800」である。
3、4年前に、カシオの電子辞書(100コンテンツ入り)を買ったが、図版は入ってなかった。歌会の席など、知らない植物が出てきて調べても、文字情報だけでは、はっきりしなかった。大部の「野草事典」なども、持ち歩きにくい。
新しい辞書には、カラー図版(1部はモノクロ)が入っている。また日本語、英語の読み上げ機能がある。
ただし、いわゆる鳴き声(犬猫など、鳥、昆虫の)は入っていない。パソコンを購入すると付いて来る、CD版「広辞苑」には入っているのだが。
写真は、広辞苑で「鳩」と検索して出てきたうち、「カラスバト」のカラー写真である。
古い電子辞書は、妻に譲った。
角川書店「増補 現代俳句大系」第2巻(昭和56年・刊)より、9番めの「中尾白雨句集」を読みおえる。
原著は、昭和12年、沙羅書店・刊。184句。
中尾白雨(本名・正彦、1911~1936)は、水原秋桜子(跋文を寄せている)の「馬酔木」で活躍したが、25歳の若さで亡くなった。句や跋文に「血を喀く」「喀血」とあるので、肺結核で逝いたらしい。
吉本隆明は鮎川信夫との対談で、創作家は誰でも(創作の質×創作の量)の積は同じだ、と述べている。真実かどうか、僕にはわからない。
中尾白雨もまた、短い年月(昭和7年~11年)に、清い病床の句を多く創った。
以下に5句を引く。
汝が吊りし蚊帳のみどりにふれにけり
夜の秋のなにかくわへて来し猫よ
コスモスの籬に病めば子等のぞく
手鏡に声渡る鳥日にいくたび
朝顔のいろ濃くうすく蚊帳たたむ
最近のコメント