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2011年1月の19件の記事

2011年1月 9日 (日)

現代詩文庫2冊

 思潮社のホームページより注文していた、現代詩文庫の2冊が届いた。

 1冊は、43「高良留美子詩集」である。

 僕は高校生時代、小海永二・著「現代の詩 新しい詩への招待」(三一書房、高校生新書34、1965年・刊)によって、日本現代詩を知ったのだが、その中に高良留美子(こうら・るみこ)の作品があった。

 最初の刷り込みは怖ろしいもので、上記の本を読んでより、いまだに日本戦後詩が一番上等だ(熱気もあった)と思っている。

 その中の女性の詩は、男性への反発から書かれたものが多かったようだが、彼女の作品は、普遍的な眼で描かれていると感じた。

 もう1冊は、44「三木卓詩集」である。

 彼の詩は、僕はほとんど知らないのだが、彼の小説を2冊だったか読んで、好感を持った。

002

2011年1月 8日 (土)

イェイツ詩集

001  「イェイツ ロレンス 詩集」より、「イェイツ詩集」を読みおえる。

 新潮社「世界詩人全集」15巻、昭和44年・刊。

 箱、帯(写真では巻いていない)、月報、本体にビニールカバー。

 「ロレンス詩集」は読まなかった。拾い読みしても惹かれなく、僕が若い時に読んだ「息子と恋人」、「チャタレイ夫人の恋人」もあまり面白くなかったせいで。

 アイルランド生まれの詩人イェイツ(1865~1939)は、「最後のロマン派」を自任している。

 様ざまな彷徨があるが、中国や日本の考えにも、後期は惹かれたようだ。

 以下に、彼の初期の、短い詩を引く。

     酒のうた

            イェイツ

酒は口から入り

恋は眼から入る。

老いて死ぬまえに

まさしく悟るはこれのみ。

ぼくは盃に口をあて、

あなたをみつめ、

ためいきをつく。

2011年1月 7日 (金)

籾山梓月「冬鶯」

 籾山梓月(もみやま・しげつ)の句集、「冬鶯」を読みおえる。

 角川書店「増補 現代俳句大系」第2巻(昭和56年・刊)より。

 原著は、昭和12年、籾山書店・刊。

 全233句を収める。

 解説で草間時彦が、「古俳諧に遊び…現代俳句とは縁遠い」と述べて、この大系に収められた事は意義が大きい、とする。

 しかし短歌の世界に関わっている僕には、古さは感じられない。「万葉集」中の枕詞などの古語を、今も使う歌人がいる世界だから。

 以下に5句を引く。ただし前書きは、すべて省いてある。

何事も堪忍したる寒さかな

袖口も裾もきれつゝ年の暮

夏の日や麦落雁を袂菓子

山茶花のかたき莟にわかれかな

おほよそに略して年をむかへけり

2011年1月 6日 (木)

「中国仏教の旅」5冊と、2枚

001 久しぶりに(二ヶ月ぶりくらいか)「BOOK OFF 米松店」へ行く。

 入ってすぐ左の、雑誌などが置いてあるコーナーで、「中国仏教の旅」5冊揃いがあった。

 以前にも見つけて、ほしかったのだが、1冊1250円では、手が出なかった。

 それが今日は、1冊300円に値下げされていたので、さっそく買った。

 セドラーが現れてから、「BOOK OFF」ではあまり、値下げしないように思っていた。

 僕は無信仰で、仏教に惹かれる訳ではない。

 宗教美術の1面として、建築、彫刻、書などに込められた庶民の思いの跡を辿りたい。

 写真集には、活字の本とは違う、楽しみがある。写真は、5冊の背である。

002  お愛想(?)で、ORANGE RANGEのCD「君 station」(DVD付き)を買った。

 値札は105円だったが、レジで「半額になります」と言われて、50円だった。

 家に帰って、さっそく鑑賞した。

 CDには3曲が入っている。

 現代の若者の痛み「君 station」や、スキー場での恋「powder beats」や、職を得られない若者の日常「(仮)ラララ」を唄って、ナウい(古いなあ!)。

 DVDは「君 station」のPVで、ハッピーエンドに到る。

2011年1月 5日 (水)

詩誌「角」第21号

002  敦賀市に在住の詩人、O純さんが、同人詩誌「角」第21号を送って下さった。

 「角」は、福井県嶺南地方に在住の詩人をおもな同人とする、詩誌である。

 M千鶴子さんの「鳥のこゑ」、Y万喜さんの「無人駅発着」、K悦子さんの「生きる量」、S章人さんの「五人だけの法事」など、真情あふれる作品が好ましい。

 詩は、叫びでも演説でもなく、呟きだと僕は思う。

 誌中、自在な言葉と遊ぶ、O純さんの「気持と気持ち」に惹かれるので、全2連のうち、初めの連を引く。

   気持と気持ち

       O純

「気持」に「ち」を付けては

気持がわるいという人がいたが

なるほど「気持ち」も

許容されているとはいえ

人は思いようだ

なんだか気持に「血」が付いているようで

血なまぐさく思えてくる

      (後略)

2011年1月 4日 (火)

会計ソフト、セットアップ

002  去る12月21日のブログ記事で、到着を報じた会計ソフト、「ミロクのかんたん!青色申告」のセットアップ(立ち上げ)をした。

 以下に手順を示す。

  1. CDをセットして、ソフトをインストールする。
  2. 勘定科目の追加・削除をおこなう。
  3. 開始貸借対照表(1月1日付けの資産、負債、元入金の残高一覧)を作る。
  4. 取引の仕訳(複式簿記で)をする。

 初めのセットアップではうまく行かなくて、2度目で成功したようだ。

 今までのところ、現金(それも出費ばかり!)の仕訳だが、金銭出納帳の記入も成功で、残高が財布の中身と合っている。

 会計はパソコンの中、スケジュールはケイタイで、原稿保存はUSBメモリで、写真の保存はCDでと、僕のペーパーレス化は進みつつある。

2011年1月 3日 (月)

平井堅「LIFE is…」

Life_is_001  去年12月10日のブログ記事で、購入を報告した中古CD4枚のうち、平井堅のアルバム「LIFE is…」を聴く。

 2002年、デフスター・レコード、全12曲。

 苦情を先に言っておくと、歌詞カードが金色地に小さい白い字で、とても読みにくい。

 娯楽性志向とともに、芸術性志向もあるようで、シャンソン、レゲエの影響、もちろんジャズっぽい面もあるようだ。

 歌詞は他愛ないものだ。

 最後に収められた「大きな古時計」はヒット曲で、僕もかつてラジオでよく聴いた。

2011年1月 2日 (日)

大江健三郎「取り替え子(チェンジリング)」

002  大江健三郎の小説、「取り替え子(チェンジリング)」を読みおえる。

 講談社文庫、2004年1刷。

 職場の昼休みに、駐車場の車内でなど、少しずつ読んできたこの本を、年末年始の休暇に読みおえた。このような事があると、年末年始の休暇(どこへも出掛けない)も、味なものだ。

 ストーリーは、作家・古義人(大江自身がモデル)が、妻の兄・吾良(映画監督・伊丹十三がモデル)の投身自殺の傷心より、苦しみながら回復していくまでを描く。

 少年時代に友人である、古義人と吾良が、右翼らしい大黄のグループと関わり、吾良が一夜で美しく賢い少年から変貌した(チェンジリングの主題)事件(そのとき古義人は同席していなかった)をクライマックスに、終章は古義人の妻・千樫のほぼ独白体で感動的なエピソードが語られる。

 この終章での転換は、大江には珍しい。

2011年1月 1日 (土)

掘り出し物

 新年初めの日ということで、おめでたい(?)掘り出し物の話を書く。

 ただし古本のことなので、金額的には大したものではない。

 数年前、「BOOK OFF 米松店」の全集類のコーナーに、「ガルシン全集」(中村融・訳、青娥書房)と、「ヤコブセン全集」(山室静・訳、青娥書房)の、箱入り1巻全集が、共に1冊105円で出ていた。

 「これは」と思って買い求め、家に帰ってネットの「日本の古本屋」で調べると、共に5、6千円する本だった。

 同店や「BOOK MARKET 武生店」などで、他にも掘り出し物の古本を買った事がある。

 最近ではそれが、ぱたりと無くなった。

 いわゆるセドラー(「BOOK OFF」で古本を買って、「Amazon」やオークションで売る人たち)が現れて、「BOOK OFF」側でも用心し、「これは?」という本は、ネットで調べるらしい(これは僕の推測だけれど)。

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