皆吉爽雨「雪解」
角川書店「増補 現代俳句大系(全・15巻)」の第3巻より、2番目の句集、皆吉爽雨「雪解」を読みおえる。
原著は、昭和13年、雪解刊行会・刊。
皆吉爽雨(みなよし・そうう)は、福井県の生まれである。福井の旧制中学校を卒業し、大阪の会社に就職した。
「雪解」は彼の第一句集で、高浜虚子の「序」、501句、大橋桜坡子の「跋」、著者自筆年譜、「巻末に」の題のあとがき、を収める。
以下に5句を引く。
蕎麦刈るや藁束さげて老の腰
夜桜の提灯売れてつゞきけり
樋替へて住みかはりをり春の雨
石段に沿ふ那智村や初詣
病遍路庭にむしろをもらひ伏す
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