« 2011年7月 | メイン | 2011年9月 »

2011年8月の32件の記事

2011年8月31日 (水)

三浦哲郎「はまなす物語」

Cimg5266 三浦哲郎(2010年9月8日の、逝去を惜しむ記事 、他の記事あり)の小説、「はまなす物語」を読みおえる。

 講談社文庫、1989年・刊。

 読売新聞の連載小説だったとの事。

 彼の長編小説として、優れていると僕は思う。

 嫁いで東京に暮らす姉(夫に愛人ができて、離婚する)、主人公の青年(ある社長の娘に好かれながら、今は拒んでいる)、地元の青年と好かれあう妹、3姉弟妹が、はまなすの花のように、けなげに生き抜くさまが描かれる。

 イメージ豊かな描写が多く、すぐ映画になりそうな作品だ。映画化されたかどうかは、知らないけれど。

 僕の庭に、はまなすが1株あって、さわやかな花を咲かすが、樹勢が強く、近くの株を食い尽くして(比喩的に)、大株になっている。

2011年8月30日 (火)

こぐま星座さん、来訪

Cimg5263 朝に同人詩誌「群青」の仲間、こぐま星座さんよりケイタイ・メールがあった。

 僕が用事を済ませた午後、彼へメールを送ると、久しぶりにわが家を訪ねてくれた。

 彼は勤めの休みが不定期で、僕は火曜日が指定休日なので、平日に会える。

 同人詩誌「螺旋」初期の頃からだから、彼との交友は30年くらいになるだろう。

 応接室で、彼の持参のアイス、サイダー、それに冷蔵庫からのアイスコーヒーを摂りながら、あれこれと話す。彼が短編小説を仕上げて、あるコンクールに応募した事。僕が、自然は変わっても、人情は変わらないと思っている事など。

 彼の田圃仕事の話も。1時半に訪れて、3時半に去った。

 写真は応接間にて、モデルはこぐま星座さん。

 

2011年8月29日 (月)

山本博道「光塔の下で」

Cimg5260_2
 詩誌「群青」の同人仲間であるAUさんより借りた、山本博道(やまもと・ひろみち)・詩集「光塔(マナーラ)の下で」を読みおえる。

 もうひとりの同人、こぐま星座さんより、勧められた。

 詩集は、アジアの場所(ベナレス、シギリア、台北、ダッカ、バンコク)を巡る行分け詩編と、認知症気味の母親を描く散文詩が混じる。

 アジアを巡って何をしようというのか、老耄の母親をどうしようというのか、つまりなぜ詩に書こうとしたのか、僕にはわからない。

 言葉で説明されなくとも、エモーションとして伝わるものがない。

 最初の詩「ベナレス」より、一部を引用する。

        ベナレス

             山本博道

       (前略)

雨、雨、雨がぼくの頭にぼくの顔に

そしてぼくの肩に全身に

辺り一面薄暗いまま

ガンジス川にも雨、雨雨、雨

やがて小舟は向きを変え

いくつものガートをこんどは左手にする

右手奥の岸向こうは相変わらずの雨に煙り

      (後略)

2011年8月28日 (日)

「海光る瀬戸内・四国」

Cimg5258 「日本の街道」(全8巻)より、第7巻「海光る瀬戸内・四国」を見おえる。

 集英社、昭和56年・刊。

 日本の旧街道筋の写真集を期待していた身には、街道筋の写真は少なく、文章が多く、不満は残る。

 このシリーズの、題名の付け方が秀れている。

 「風かけるみちのく」、「山なみ遙か歴史の道」、「夢誘う山陽山陰」、この巻の「海光る瀬戸内・四国」など。1種のキャッチコピーである。

 この巻では、35年くらい前に、職場の慰安旅行で金毘羅参詣をした事を思い出した。

 「遍路道」も載っているが、四国巡礼をしようとは、僕は思わない。無信仰ながら、わが家は家系的に浄土真宗に属している。

2011年8月27日 (土)

池内友次郎「結婚まで」

Cimg5253 角川書店「増補 現代俳句大系」第3巻(昭和56年・刊)より、11番めの句集、池内友次郎「結婚まで」を読みおえる。

 原著は、昭和15年、三省堂・刊。

 二十歳から三十三歳までの、153句を収める。

 高浜虚子の次男であったこと、昭和2年より11年までパリに音楽を学び、音楽方面の職にあったこと、それ以外には取り立てて言うこともない。

 その時代に、朗らかに過ごせた青年がいたのである。

 作家として特異性、つまり社会性による生の歪み(ひずみ)がない。句集より抜粋をしない。

 写真は、初記の本の、箱の表である。

2011年8月26日 (金)

記事更新1300回め

 このブログを始めてより、今回でちょうど、1300回めの記事更新となる。

 1000回めが、2010年9月4日だったから、1年たらずで300回の更新である。今年1月と7月の、パソコン不調期を挟むから、順調な進展だろう。

  • 2007年4月4日、ブログ「サスケの本棚」を開設
  • コメント、426件
  • トラックバック、3件
  • アップした写真、1410枚
  • リンク集内、11件
  • 2008年10月初め頃、3カウンター(アクセスカウンター)再設置
  • アクセス解析ツール、「アクセス刑事(デカ)2」を導入
  • 「人気ブログランキング」の「本・読書カテゴリ」に参加

2011年8月25日 (木)

「歌壇」9月号

Cimg5252 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2011-9月号を読みおえる。

 特集は、「異なる世代の考え方に触れる―短歌の現在」である。

 この歌誌の特集では軽いもののみ読んできた僕だが、今回の特集の文章はすべて読んだ。

 世代は常に古びるし、同一世代でも歌風は異なる事が多いだろう。

 僕は歌壇の党派性に置き換えて読んだ。

 歌壇には、守旧派と前衛派が、さらに先鋭派があり、結社等のグループ内にも守旧派と前衛派がある。

 それらがグループを組んで、あい対立するから、事がややこしくなる。

 まあ、戦後民主主義のなれのはての、勝手民主主義の反映とみれば良いのか。

2011年8月24日 (水)

「コスモス」9月号

 結社歌誌「コスモス」2011-9月号を読みおえる。

 ただし初めより、「その一集」特選欄までと、「COSMOS集」(「その二集」と「あすなろ集」の特選欄)、「新・扇状地 78」など。

 このあとも読み続けていく予定。

 今号のピックアップ1首は、「月集シリウス」のT秀範さんの4首(17ページ上段)より、次の作品。

震度五で止まりし地下鉄人々をつつむ空気が張り詰めていく

 不慮の事故に遭って我慢する時の、緊張と不機嫌が高まっていくさまが、よく表されている。

2011年8月23日 (火)

「週刊アスキー」8・30号

Cimg5249 先日にローソンで買った、「週刊アスキー」8・30号を読みおえる。

 2つの記事が気になって、買ったのである。

 1つめは、「ミラーレス一眼 この4機種を買っちゃうワケ」。一眼カメラも電子化されて、軽量に、簡単に、安価にできる筈だと信じているから。

 2つめは、「最強の軽量SSDノート」である。

 SSDとは、フラッシュメモリーを利用した外部記憶装置で、ハードディスクよりも、速く、軽く、衝撃耐久性がある。

 パソコンの記憶装置は、そちらに向かうようである。

 ただし僕は、双方とも、今のところ買う気持ちはない。

 記事には、漫画、グラビアに加えて、小説もあって、賑やかなことだ。

光回線の導入と、電子書籍化本のダウンロード

 今日の朝早く、NTTの下請け会社の人3名が来て、NTT西日本の電話回線とインターネットに光回線を導入した。

 心配していた追加料金は、必要なかった。

 そのあと、指定業者の人に来て貰って、パソコンの設定をし直して貰った。順調なようである。

 午後になって、先日に出来ていた電子書籍化本(snapbook社に依頼)の後半のダウウンロードをした。

 前回は3時間近くかかったのに、ほぼ同容量の今回は、約30分で済んだ。6倍の速さである。

 この2回で電子化した本は、「アンデルセン童話集」(岩波文庫)7冊、「アンデルセン自伝」(?文庫)1冊、「グリム童話集」(岩波文庫)5冊、「ファーブル昆虫記」(岩波文庫)10冊である。DVDに収めた。

 今回は、失敗があった。

 カラーを「自動認識(?)」にしたところ、カバーはきれいなカラー印刷だったけど、本文もカラー化され、古び(茶ばみ)が残ってしまった。

 これでは電子書籍化の目的の1つ、古びた本の再生に、ならない。

 同社の電子書籍化では、カラーはモノクロを、お奨めする。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート