三浦哲郎「はまなす物語」
三浦哲郎(2010年9月8日の、逝去を惜しむ記事 、他の記事あり)の小説、「はまなす物語」を読みおえる。
講談社文庫、1989年・刊。
読売新聞の連載小説だったとの事。
彼の長編小説として、優れていると僕は思う。
嫁いで東京に暮らす姉(夫に愛人ができて、離婚する)、主人公の青年(ある社長の娘に好かれながら、今は拒んでいる)、地元の青年と好かれあう妹、3姉弟妹が、はまなすの花のように、けなげに生き抜くさまが描かれる。
イメージ豊かな描写が多く、すぐ映画になりそうな作品だ。映画化されたかどうかは、知らないけれど。
僕の庭に、はまなすが1株あって、さわやかな花を咲かすが、樹勢が強く、近くの株を食い尽くして(比喩的に)、大株になっている。
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