竹下しづの女「はやて」
角川書店「増補 現代俳句大系」第3巻(昭和56年・刊)より、最後、14番めの句集、竹下しづの女「はやて」(元字は漢字。風に立の字)を読みおえる。
原著は、昭和15年、三省堂・刊。
20年間の作品、335句を収録。
香西照雄の解説に、「彼女は姉御肌の性格で、男まさりの知性と意志と行動力を持っていた。」とある。
以下に5句を引く。
夏痩の肩に喰ひ込む負児紐
古里は痩稲を刈る老ばかり
畑打つて酔へるがごとき疲れかな
化粧(けは)ふれば女は湯ざめ知らぬなり
かたくなに檪は黄葉肯ぜず
コメント