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2011年10月の29件の記事

2011年10月31日 (月)

立石百代子「温もり配達人」

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 福井県に在住の詩人・立石百代子(たていし・もよこ)さんが、詩集「温もり配達人」を送って下さった。

 2011年10月、能登印刷出版部・発行。

 「新・北陸現代詩人シリーズ」の1冊として。

 彼女は、「詩人会議」、「福井県詩人懇話会」、「山吹文庫」、「敦賀文学会がるつ」、各会員。

 戦中戦後の苦しい時期を描いた「小さな村で」「兎と少女と三角の海」、夫と二人子との一場面を採った「輝いた日」、父母と夫を送り子供たちの巣立ったあとの一人暮らしを描いた諸編、病気や高齢はありながら、温かい心を保ちつづけて、お裾分けする1冊である。

2011年10月30日 (日)

青山雨子「白い地図」

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 福井県に在住の詩人・青山雨子(あおやま・うこ)さんより頂いた、彼女の第3詩集「白い地図」を読みおえる。

 2011年10月、書肆山田・刊。

 ハードカバー、紙ジャケット、帯。

 とても高度な詩である。リアルな、あるいは想像上のかけらを並べて、語ってゆく。

 芸術の美によって、読者に感動を与えようとすると、かくも隘路を通らねばならない。

 僕は、笑いや、しみじみほのぼの路線(良く言って、癒し系、和み派)を行ってしまいがちである。

 日本の中央詩壇でも、彼女を高く評価する詩人が多い。

2011年10月29日 (土)

My第3詩集「光る波」

Cimg5424 直された僕の第3詩集、「光る波」250部が届いた。思っていたのとは違う所もあるが、これで受け入れる。

 編集制作・青木印刷(株)(三重県鈴鹿市)。

 出版所・遊撃舎。

 平成23年10月・刊。

 今年10月6日の記事にあるように、いったん納品されたのだが、ミスがあったので、全部を送り返していたものである。直したせいで、ハードカバーに紙カバー、さらにビニールカバーと、ごつい造りとなった。

 写真では、僕の名前を隠してある。

 ここ9年間ほどに創作したソネット65編のうち、22編を削って、43編を詩集に収めた。

 著者あとがきと、著者略歴(詩歴)を付す。

2011年10月28日 (金)

岡井隆「五重奏のヴィオラ」

 「岡井隆全歌集 Ⅲ」(思潮社、2006年・刊)の2番めの歌集、「五重奏のヴィオラ」を読みおえる。

 原著は、不識書院、1986年・刊。

 前の「αの星」と同時期の作を収める、と、「あとがき」や、第4巻の月報にある年譜に書かれる。主とする作品発表の場が違うのみ、と。

 題名にある「五重奏」とは、彼の家庭を指すのか、とよく知らない自分は思う。

 当時の新しい流れを取り入れて、今ではズッコケ気味の作品もあるようだ。それを恐れない所が、彼らしい。

 以下に7首を引く。

あたたかき南を発(た)ちて関心の脚たれて行く蜂のごとしも

象といふ反時代的実在にかくも惹かれて女童(めわらは)と居り

精鋭にとりまかれたる将軍はさびしくてさびしくてならぬを

詩はむしろ暗い叛意の行列ぞをみなのともはそれを知らぬを

官僚は酷薄にして惨たりき冬日の映えを襟立てて過ぐ

平安は永遠(とは)なるすべのあらざれば今しばし黄の自転車を漕げ

つゆくさの寂しさはわが寂しさの知らぬ記号がしきりに殖えて

2011年10月27日 (木)

約束通りの2冊

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 以前に約束した通りの2冊を見つけたので、紹介する。

 1冊目は今年10月15日、「大英博物館 1」の記事 で読みたいと書いた、次の本である。

  • 「ギルガメシュ叙事詩」、矢島文夫・訳、ちくま学芸文庫。

 「日本の古本屋」を通して、福岡県の古書店「入江書店」より買い求めた。

 完訳らしいが、欠落部分が多く、何らかの資料で填められないかと思う。長い発掘と研究のあとで、困難なのかも知れないが。

 2冊めは今年10月21日、「大英博物館 2」の記事で読んでみたいと書いたもののうち、次の1冊である。

  • 「ロゼッタストーン解読」レスリー&ロイ・アドキンズ・著、新潮文庫。

 この本は、蔵書より偶然に見つけた。以前に買った事を、忘れていたのである。

 約束した(?)2冊を見つけたが、いつ読めるかはわからない。

2011年10月26日 (水)

「コスモス」11月号

 結社歌誌「コスモス」2011-11月号をよみおえる。

 ただし初めより、「その一集」特選欄までと、「COSMOS集」、「新・扇状地」など。

 なお、本誌はこのあとも読み続けるので、たとえば10月号では、「その一集」の山口県あたりで、次号が届いてしまった。

 11月号では、東日本大震災を詠んだ作品が、少なくなったようだ。

 僕は、一般的でない感慨をもっており、作品化できないでいる。

 このところ、日本近辺で地殻変動の力が活発化しているようで、恐れている。

2011年10月25日 (火)

詩誌「群青」第22号、他

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 同人詩誌「群青」の第22号が出来上がったという事で、今日の午前に宮本印刷へ行き、100部を受け取った。

 僕のソネット「ジュースの自販機」、AUさんの「水まくら」、こぐま星座さんの散文詩「商業の世界はこうなっているのか」とエッセイ「タイムマシンは汲み取り式」が載る。

 午後1時半、喫茶店Kに予定通り、同人3人が集まった。

 詩誌の受け渡しと、同人費の遣り取りがあった。

 そのあと、昨日に届いたばかりの、AUさんの新詩集「白い地図」を、あとの2人が頂いた。AUさんが、この詩集を人に初めて渡す、という事だった。

 詳しい感想は、詩集を持ち帰って読み通してから、という事になった。

2011年10月24日 (月)

「歌壇」11月号

Cimg5414 この10月18日の記事「3誌の揃い踏み」(この場面より下にスクロールすれば見られる筈)に書いた3誌のうち、「歌壇」(本阿弥書店)2011-11月号を読みおえる。

 特集の「震災後の表現の行方―言葉はどこへ向うか」では、結論は出ない。吉川宏、川野里子、穂村弘、3氏(僕より1回りくらい若い)の鼎談では、納得できる発言が多かった。

 巻頭20首の桑原正紀氏「涼韻」に、次の1首がある。

 虫の音をききつつおもふひたすらとさかしらの間(かん)の遙けき懸隔(へだて)

 僕は深く恥じるけれども、「ひたすらに努力しても、すべてがうまく行く訳ではない」という最近の思潮を思う。

2011年10月23日 (日)

第6回苜蓿忌

Cimg5411 今日の午後2時より、旧・清水町の「きらら館」の1室で、詩人の故・広部英一さんを偲ぶ「第6回苜蓿忌」が催された。

 毎年、10月ころに催され、名前は広部さんの最後の詩集の題名より採られた。

 例年は碑前祭を「きらら館」前の公園にある詩碑の前で行ってきたが、今日は雨模様なので、初めから室内で行われた。

 実行委員の挨拶、広部英一さんの詩「故郷」と「赤とんぼ」の朗読(ハープの伴奏つき)があった。

 献花と、広部さんに関わる2冊の献本があった。広部さんの遺影の前へ。

 数名が、広部さんとの思い出などを語ったあと、詩誌「木立」を引き継いだK明日夫さんの言葉で、忌祭を締めた。

2011年10月22日 (土)

「岡井隆全歌集 Ⅳ」

Cimg5410 Amazonのマーケットプレイス「eco-college」に注文した本、「岡井隆全歌集 Ⅳ」が届いた。

 思潮社、2006年・刊。

 2重箱、月報あり。

 この10月14日の記事で、このⅢの購入を紹介した。その時に、「その店にそのⅣもある事を知りながら、財政的に同時には買えない」と書いたが、思い切って買ってしまった。

 この本に、「神の仕事場」~「旅のあとさき、詩歌のあれこれ」(短歌部分のみ)の、10冊の歌集を収める。

 これで2003年まで、彼の29冊ぶんの歌集を読み得る事になる。

 初期歌集「O(オー)」、1956年の「斉唱」以来の歌業である。

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