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2011年11月25日 (金)

河野静雲「閻魔」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第4巻(昭和56年・刊)より、3番めの句集、河野静雲「閻魔」を読みおえる。

 原著は、昭和15年、同句集刊行会・刊。

 高浜虚子の長い序文、600句、自跋を収める。

 地方にあって喧噪を避け、僧という立場にあって生死に敏感だったのか、時局吟はない。地方の大将的な所も少しあったようだ。

 以下に5句を引く。

春雪や柩はさみて傘の列

梅の中敷石分れ塔頭へ

道ばたのころげ文旦野分あと

蟷螂や泥まみれなる斧かざし

風鈴にほ句問答もあきにけり

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