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2012年8月の32件の記事

2012年8月21日 (火)

エッセイ集「チェロと旅」

Cimg6339 日本エッセイスト・クラブ編「’90年版ベスト・エッセイ集 チェロと旅」を読みおえる。

 文春文庫、1993年・刊。

 今年8月6日に、「’88年版」を紹介(記事あり)以来である。

 前後するが「’89年版」は、今年7月29日の記事で紹介している。

大作家から主婦まで、感懐を述べて、感慨深い文章が多い。エッセイを読む楽しみである。

 ソルジェニツィンの作品の翻訳者でもある木村浩が、「スターリンの犯罪」の中で、スターリンの犠牲者は4千万人から6千万人である、としてイデオロギー最優先の怖ろしさを語っている。

2012年8月20日 (月)

歌誌「コスモス」9月号

 結社歌誌「コスモス」2012年9月号を読む。

 今の所、初めより「その一集」特選欄までと、「COSMOS集」、「新・扇状地」など。

 それにしても、ここまで至る日付が早い。僕の読書が早いのではなく、盂蘭盆会の前に着くようにと配慮してくださった方々のおかげである。

 今号には、「第59回コスモス賞発表」がある。

 僕が付箋を貼った1首は、「COSMOS集」のM真悟さんの「吾が家の灯り」5首(122ページ下段)より、しんがりの作品である。

洗濯機を2台駆使する新妻が吾を朝から身ぐるみはがす

 これまでの彼の作品を読んでくると、年かさになっての新婚のようで、上の1首は「嬉しい悲鳴」(俗か?)である。

Phm10_0614
ダウウンロード・フォト集より、渓流の1枚。

本文と無関係。

2012年8月19日 (日)

歌誌とパソコン本

Cimg6332Cimg6338













 久しぶりに書店「KaBoS 新二の宮店」へ行った。駐車場も床面積も広いのだが、なぜか行かない。

 このブログで見ると、前回は2011年8月11日の記事で「先日に行ったが、何も買わなかった」とあり、更にその前は2011年3月14日の記事があるが、岩波書店のホームページより注文した岩波文庫、1冊を受け取っただけだった。

 今はネット書店より送料無料で送って貰えるし、町中やネットの古書店も多い。

 歌誌は毎月買う(ネット書店で買えるが、月に一度は町中の本屋へ行きたい)もの。

 「すぐわかるDVD&ブルーレイ活用」(2012年4月、アスキーメディアワークス、刊)は、本当はブログ関係の本がほしかったのだが適するものがなかったので、先行投資(?)の意味を含めて買った。

2012年8月18日 (土)

DVD「踊る大捜査線 3」

Cimg6328 Amazonのマーケットプレイスより、DVD「踊る大捜査線 3 ヤツらを解放せよ」が届いたので、テレビで観る。

 片面2層、141分は、やや長かった。

 レンタル落ち品なので、廉価だったが、画面が一瞬止まった。

 織田裕二、深津絵里の演技も佳く、ギバちゃんの苦渋の表情も佳かった。

 しかしストーリーには少し、無理があったようだ。

 ネットマニアの悪役グループは、前作と同じ発想だし、病人の終身刑女性(小泉今日子の演技は佳かったけれど)が、ケイタイ(スマホ?)で犯罪の指示を出す(そう説明されていないけれど)のは、現代日本では無理だと僕は思う。

 その「1」を観ていないので、機会があれば観るつもりだ。

2012年8月17日 (金)

三國玲子「翡翠のひかり」

 短歌新聞社「三國玲子全歌集」(平成17年・再版)より、遺歌集となった第7歌集「翡翠のひかり」を読みおえる。

 原著は、昭和63年、短歌新聞社・刊。283首。

 彼女は入院中の病状好転期に、6階より飛び降りて自死した。享年63.

 次に引くしまいの作品にあるように、歌誌「求青」の編集責任者の任が重くすぎたのか。しかし彼女は先師の「潮汐」の有力歌人であったろうし、出版社で編集の経験もあったのだが。

 以下に6首を引く。

津軽野のみのりのうちにあざあざと疎開少女の悲しみ蘇る

一面の鏡となりてそそり立つビルディングあり兇事のごとく

苦しみてわが編みし書は書架にあり著者の大方はみまかりましぬ

ああ君は傍若無人うらうらとせし声ながらわが胸を刺す

誰も来ぬ誰にも会はぬ安けさも病みて二十日の髪うとましや

編集の無間地獄を念ふとも愚かに病みて刻を逝かしむ


 この全歌集には、そのあとに「略年譜」、「初句索引」、「巻末記」を収める。

2012年8月16日 (木)

村上春樹・編・訳「バビロンに帰る」

Cimg6325 村上春樹・編・訳の「バビロンに帰る ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2」を読みおえる。

 中公文庫、1999年・刊。

 同じ中公文庫の姉妹編の姉にあたる「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」を僕が読了したと、このブログの2007年10月5日付け記事にある。

 この本には、5短編小説の翻訳と、各編へのノート、村上春樹のフィッツジェラルドへの思いがこもるエッセイ「スコット・フィッツジェラルドの幻影 ―アッシュビル、1935」を収める。5編には、著者の栄光と悲惨の生活を知らないと評価できない作品があり、1種の私小説、ある範囲の短歌のようだ。フィクショナルな、時には幻想的な作品を書く、村上春樹が彼やカーヴァーになぜ惹かれるのか、僕にはわからない。

 ただ僕は、「偉大なるギャッビー」も、所蔵する「フィッツジェラルド作品集」(全3冊、荒地出版社)、角川文庫「夜はやさし」(2冊)と「ラスト・タイクーン」も読んでいないので、不遜かも知れない。

2012年8月15日 (水)

「探訪 日本の庭 八」

Cimg6321 写真集「探訪 日本の庭 八 近江」を見おえる。

 小学館、昭和54年・刊。

 滋賀県彦根市の楽楽園(らくらくえん)は、1020坪もの枯山水で、築山に掛かっている。

 隣接する池庭、玄宮園(げんきゅうえん、約6300坪)と共に、井伊直弼ら井伊家ゆかりの(彦根城に関わる)大名庭園である。

 第12代足利将軍・義晴が都の兵乱を逃れて、朽木氏を頼った時、曲水の庭、旧秀隣寺庭園が造られた。

 鶴島、亀島、ともに巨石組ではないが、曲水とともに優雅さを感じさせる。

 月報があり、「世界の庭めぐり」と題して連載されているが、読む余裕がない。

2012年8月14日 (火)

相川永時「エルモリヤの空に」

Cimg6318 相川永時・詩集「エルモリヤの空に」を読みおえる。

 文芸社、2012年5月・刊。帯。

 文庫本サイズだが、横書きのせいもあり、223ページに90編を収める。

 「文芸社セレクション」の1冊となっており、廉価である。

 希望と失望を繰り返す若者の心情を訴えながら、前向きであろうとする。

 oasisやSuede等の洋楽の影響を受け詩を書き始める、と著者プロフィールにあるように、歌いかけるような作品が多い。

君の本性なんて知らないけれど

僕は怠惰で君は強情だけど

それでもついてきてくれるなら

素敵な景色へ案内するよ

   「花よりも美しく」初連

 男女の1組の心情(僕には、まるで老夫婦みたい)が、よく捉えられている。

誰もが失敗し、泣き崩れるものなんだ

だけどそこで流されちゃいけない

   「名もなき英雄」の1節

 そう、挫折したあと、どう立ち上がるかが大事だ。

 彼のブログ「エルモリヤの空に何を」では、更に進化した作品を読む事ができる。

2012年8月13日 (月)

古井由吉「行隠れ」

Cimg6315 古井由吉の小説「行隠れ」を読みおえる。

 集英社文庫、昭和54年・2刷。

 僕は彼の作品を、関心を持って読み続けている。

 この小説のストーリーは、妹の結婚式の前日に失踪した、片足の具合の悪い姉が、自殺して見つかる、というものである。

 主人公(姉妹より若い二十歳の青年)の心情を主として、家族、恋人との心の関係を、濃密に描いている。

 現代の真実(事実ではない)を描こうとすると、このように読むのに難渋する文体になるのか、と思う。

 バブル期の軽薄短小・以前の、重厚深暗(短編もあるから、長大とは言わない)な作風である。

 戦後文学を引き継いだ作家だと、僕は考える。

2012年8月12日 (日)

支部8月歌会

Cimg6313 今日の午後1時より、「コスモス短歌会」F支部の8月歌会が、K会館の1室で催された。

 このブログの管理画面で検索すると、僕の出席は今年3月11日(記事あり)以来である。持病の腰痛や日曜出勤のためである。

 事前各1首出詠13名、出席者9名である。

 今回より新しく女性1名が支部に加わった。

 各1首に、今回は新しく、全員が批評を述べ、U支部長が講評と添削例を示して、歌会は進んだ。

 僕の1首は、小さな添削を受けた。大幅に直された歌もあった。

 いつもより1時間ほど長くかかり、5時に散会した。

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