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2012年9月20日 (木)

ルナール「博物誌」

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 フランスの作家、ジュール・ルナール(1864~1910)の「博物誌」を読みおえる。

 新潮文庫、1984年38刷。岸田国士・訳。

 この本を僕は、いつだったか若い頃に1度、読んでいる。「にんじん」他の小説、あるいは戯曲を、全く読んでいない。

 この本は訳者「あとがき」でも、「新潮世界文学辞典」でも、「短文」集とされているが、僕は優れた詩集として読んだ。

 動物(野生、家畜を問わず)の生態を、直喩など優れたレトリックで描いた。

 鹿に出会って、その角に銃をかけて運んで貰う場面を空想するなど、楽天的な面がある。一方では、小鳥を銃で撃ち落として、楽しんでいる。無用な殺生をするでない、と思うのは僕の、農耕民的・仏教的・背景からだろうか。

 美しい1編を紹介する


       

     ルナール


二つ折りの恋文が、花の番地を捜している。

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