京極杞陽「くくたち 上巻」
角川書店「増補 現代俳句大系」第5巻(昭和56年・刊)より、10番めの句集、京極杞陽「くくたち 上巻」を読みおえる。
原著は、昭和21年、菁柿堂・刊。
高浜虚子の序文、322句、後記を収める。
この上巻には、昭和11年~16年の句を収める。
俳句に素人の僕が読んでも、稚拙な作が多い。戦後すぐに、非戦だった句を集めようとすると、致し方のない事だったか。彼はまた欧米漫遊の経験があり、土地の名家で生活の苦労がなかったのかも知れない。
以下に5句を引く。
美しく木の芽の如くつつましく
青天に音を消したる雪崩かな
白靴を穿いて歩きしアメリカよ
老犬の如くにわれも日向ぼこ
簡単な食事ストーブ蓄音機
本文とは無関係。
最近のコメント