「リルケ書簡集 Ⅱ」
1978年、国文社・刊。
箱(写真は箱の表である)、帯なし。
先の1月2日付け記事の、「Ⅰ」に続く本である。
リルケの書簡は、未邦訳、(原文でも)未公開のものを含め、膨大な量にのぼるようだ。
定住せず、訪問者、朗読要請などに困惑していた彼が、心静かに人と対する場が、書簡だったのだろうか。
彼は「芸術を執るか、生活を執るか」の岐路で、「芸術を執った」のだろう。
孤独(内面沈潜)を創作のため求めていたとはいえ、「侘しい」と洩らす書簡もある。
内容は、文学的には貴重なものではない。ただ僕がこれから、リルケの詩を読む場合、親切に(親しくでもなく、かわいそうというのでもなく)接しられるようだ。
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