佐江衆一「黄落」
新潮文庫、1999年・刊。
2009年12月24日に、「BOOK OFF 二の宮店」で買ったと記事にある内の、1冊である。
また、去年11月14日の記事、「’97年版ベスト・エッセイ集 司馬サンの大阪弁」の末のほうで、読むと約束した本でもある。
還暦近い作者と、その妻が、老いた両親(父92歳、母87歳)の介護に奮闘する姿が描かれる。
食を絶って衰弱死する母への賛嘆、執着の強い父への親密感が、とても清々しい。
妻の甚大な努力も描かれるが、作者も自慢するなく努力を重ねている。現代家族の一面を描いて、新刊の時、ベストセラーとなった事も肯われる。
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