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2013年11月の28件の記事

2013年11月30日 (土)

「日本の祭り 8」

Cimg7405 写真集「日本の祭り 8 九州・沖縄」を見おえる。

 講談社、1982年・刊。

 8冊のシリーズの最終巻である。「7 中国・四国」は、今月25日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 熊本県山鹿市の「山鹿灯籠祭り」は、和紙と糊だけで作られた灯籠を、頭上に載せた女性が、ヨヘホ節に合わせて踊る祭りである。

 長崎くんち、唐津くんちが、エキゾチックである。

 沖縄の祭りでは、大宜味(おおぎみ)村の「塩屋のウンジャミ」、「糸満ハーリー」、「那覇ハーリー」などの競漕、海からの神を迎える「ヌイシジチ」、「ウプヌシガナシのウプグイ」など、独特の祈願がある。

2013年11月29日 (金)

「ハイネ全詩集 Ⅳ」

Cimg7394 全5巻の「ハイネ全詩集」より、「Ⅳ ロマンツェーロ」を読みおえる。

 1973年、角川書店・刊。井上正蔵・完訳。

 今年9月13日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「Ⅲ」に継ぐ本である。

 月日をかけて、こま切れに読んで来たせいもあるだろうが、この詩集の統一したイメージが浮かばない。

 彼は病気でほとんど寝たきりであり、無神論から信仰に復したと、「後記」で述べている。ただし「どんな教会、教派の束縛も受けたことはない」とも。

 この503ページに及ぶ詩集の最後の長詩「宗教論争」でも、キリスト教・僧とユダヤ教・法教師の論争を想像で描いているが、ケリは付けていない。

 数言で表わせる主張は望まないが、詩想の1つの趣意はほしい。

2013年11月28日 (木)

庭の花と実と黄葉

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 上段左の写真は、白花の椿である。莟の時に、鵯にであろう、1部を齧られている。

 上段右の写真は、椿「西王母」である。

 中段左の写真は、赤花の山茶花(普通種?)である。

 中段右の写真は、乏しいながら南天の実である。

 下段左の写真は公孫樹の黄葉、右は楓の黄葉である。

 

2013年11月27日 (水)

日野草城「旦暮」

 沖積舎「日野草城全句集」(1996年・刊)より、第6句集「旦暮」を読みおえる。

 今月16日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「第五句集(資料)」に継ぐ句集である。

 原著は、1949年、星雲社・刊。自序、伊丹三樹彦・序、693句。

 敗戦より句作活動を再開するが、胸部疾患のため、病床生活に入る。

 以下に5句を引く。

山茶花やいくさに敗れたる国の

夕闇に忘れられたるごとく病む

平凡な日々のある日のきのこ飯

ひもじくておとなしき子や落椿

黒蠅が無為の胸板踏んづける


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2013年11月26日 (火)

蔵書処分

 最近、蔵書をどんどん処分している。

 目ぼしい本は、市内のN古本屋さんに来てもらって、5回にわたり、ダンボール70箱くらいか、買ってもらった。僕が残して置きたい本の他、全集類でも売れ筋でない本が、残った。

 またネットオフにネットより依頼して、用意中のものを含め、5回、ダンボール58箱を、ヤマト運輸の回収で、売却した。

 若い時分にやたらと収集した本を、利用することなく、63歳で退職したあと、処分する事になった。

 居間と応接室の本の山は、整理する目途が立ったが、2階の8畳間の本の山は、ほとんど手つかずである。ぼちぼち整理していく予定である。

Photo「フリー素材タウン」より、イルカの写真を。

2013年11月25日 (月)

「日本の祭り 7」

Cimg7393 講談社「日本の祭り」シリーズより、「7 中国・四国」を見おえる。1983年・刊。箱入り。

 今月11日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「6 近畿Ⅱ」に継ぐ本である。

 愛媛県今治市の「吹揚神社春祭り」では、今治市地方だけにある、3層、4層になる「継ぎ獅子」の上で妙技を見せる。

 広島県千代田町の「壬生の花田植え」、島根県三隅町の「黒沢の囃子田」、愛媛県城川町の「三島神社卸田(おんだ)祭り」、他の田植え祭りは、豊作を祈願するものだろう。

 四国の盆踊りでは、徳島市の「阿波踊り」が欠かせない。

 香川県土庄町の「小豆島の虫送り」、島根県石見町の「石見(いわみ)町の虫送り踊り」も風情があるようだ。

 高知県本川村の「本川神楽」、岡山県成羽町の「備中成羽(びっちゅうなりわ)神楽」等、各地の神楽が古式ゆかしい。

2013年11月24日 (日)

江國香織「がらくた」

Cimg7390 江國香織の小説、「がらくた」を読みおえる。

 新潮文庫、2010年・発行。339ページ。

 江國香織の本を読んだのは、去年6月25日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「つめたいよるに」以来である。

 またこの本の購入は、2011年4月28日の記事(←リンクしてある)で紹介している。

 この長編小説は、何組かの男女の感情と性を描いている。周囲を含めて、描写は緻密である。

 パターンがあって、横柄な男と、従順な女ばかりである。

 これらは「がらくた」であって、現実的な将来のない関係である。

 ともかく童話から出発して、彼女がこのような描写力を得たことは、驚異である。

2013年11月23日 (土)

「コスモス」12月号

 結社歌誌「コスモス」2013年12月号を読む。

 初めから「その一集」特選欄まで、「COSMOS集」(「その二集」「あすなろ集」」の特選欄)、「新・扇状地」、他を読みおえる。

 僕が付箋を貼ったのは、「COSMOS集」のK・郁夫さんの、次の1首(132ページ上段)。

榧の実のほのかににほふ境内に祭り準備の村びと集ふ

 田舎の祭り(秋祭りであろうか)の、わびしい賑わいを思わせて、僕にも実感がある。

Phm10_0233


ダウンロード・フォト集より、野の花の1枚。

2013年11月22日 (金)

佐野四郎「湖畔の薄」

Cimg7388 「コスモス」の先達歌人、佐野四郎の第4歌集、「湖畔の薄」を読みおえる。

 1978年、伊麻書房・刊。579首。

 この歌集は、造りがとても豪華である。

 箱には和紙(と思われる)の題簽を貼り(題は宮柊二の選と筆に成る)、本体には宮柊二の短冊2つ、会津八一の短冊1つを、緻密なカラー写真(当時では並々ではなかったと思われる)で収めている。また本体にはビニールカバーが巻かれている。

 彼は富士山に近い山梨県に住み、執筆と農耕の生活を送ったようである。歌の多くは自然詠である。

 また言葉の殆んどは和語であり、漢字のヨミにも訓読が当てられている。

 以下に人事詠を多く5首を引く。

訪ふ人の全く絶えたる古墓の天屋(あまや)に杉の枯葉は嵩む

めらめらと奔る炎にあそびゐつ仕事終りし野に藁焚きて

杳き日に手を引かれ父と越えし峠(たを)径を狭めて葛の葉茂る

下り来し山川二つ出合ひつつこの高原に清き波上ぐ

街辻に延べし蓆に鈴振りて乙女ら清(さや)に稚児の舞まふ

2013年11月20日 (水)

「源氏物語絵巻」

Cimg7386 「別冊太陽 源氏物語絵巻五十四帖」を見おえる。

 平凡社、1976年5刷。

 絵は、写真の表紙を見てもわかる通り、整ったものばかりではない。

 この本では、それぞれの絵がどの場面か、よくわかる。

 僕は源氏物語を(原文でも現代語訳でも)読んでいないし、ストーリーもよくわかっていない。

 しかし前後の話を述べ、場面を指定することで、理解が助けられた。

 このシリーズに特徴の綴り込み付録にもある、詞書きが、豪華な紙にかなの筆書きで美しい。

 「別冊太陽」は優れたシリーズだったと、のちに知った僕は思う。

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