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2014年1月31日 (金)

安部洋子「西方の湖」

Cimg7520 島根県にお住まいの歌人・安部洋子さんの第4歌集「西方の湖」を読みおえる。

 2011年11月、砂子屋書房・刊。

 彼女は、「湖笛」「未来」会員。

 花山多佳子、池本一郎、山田富士郎、3氏の評を収めた栞を付す。

 周囲に人間の気配が薄い気がする。

 独居しているらしい事、街にも知る人の少なくなった事、それらではなく、本人の関心の向かい方に因るのだろう。

 「西方の湖」こと、近く住む宍道湖は、水の匂いが感じられるまで、深く描かれているのに。

 以下に6首を引く。

矛盾してると呟きながらゆく岸辺北西の風に波しぶき上がる。

バス停に話しかけくる一人の言葉を散らす三月の雪

遠まわりして来しことも幸とせむ夕ぐれの湖透き通るまで

裏切りを責めたることもはるかなり今年の花びら踏みてゆくなり

真闇短きバンフの夜に流星のしたたりに合ふひとつまたひとつ

棕櫚の葉を吹きぬけてゆく風の音あの世の夫がもの申すらし

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