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2014年1月21日 (火)

斎藤空華「空華句集」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、3番めの句集、斎藤空華「空華句集」を読みおえる。

 今月15日の記事(←リンクしてある)で紹介した、秋元不死男「瘤」に続く句集である。

 原著は、1950年、曲水社・刊。

 大谷碧雲居・序、石田波郷・序、212句、菊池麻風・後記を収める。

 斎藤空華(さいとう・くうげ、1918年~1950年)は、渡辺水巴に師事し句作したが、肺結核のため33歳の若さで亡くなった。没後、句友の編集により句集が上梓された。

 差し迫った者は、貧しい者は貧しさを、入獄した者は獄中を、病篤い者は死期の迫っている事を、それぞれ聖化したいようだ。

 以下に5句を引く。

白日の国尽くる所草枯れぬ

海苔干して国の端寒き怒濤かな

秋刀魚喰ひ悲しみなきに似たりけり

早春や誰にか明日の新しき

笹鳴を聞き得て生がありにけり

Photo「フリー素材タウン」より、水仙の1枚を。

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