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2014年2月の25件の記事

2014年2月17日 (月)

北原白秋「思ひ出」

Cimg7527 岩波文庫「北原白秋詩集(上)」(安藤元雄・編、2007年・刊)より、「思ひ出」を読みおえる。

 今月4日の記事(←リンクしてある)に書いた、「邪宗門」に継ぐ詩集である。

 第1詩集「邪宗門」は顧みられなかったが、「思ひ出」は上田敏の激賞を受け、また版を重ねた。

 しかし僕は、「邪宗門」」から「思ひ出」の移行は、後退ではなかったかと思っている。

 異国情緒から日本情緒へ、青年の覇気から幼年追憶へ。

 その長い自序「わが生ひたち」の末尾近く、「畢竟私はこの『思ひ出』に依て、故郷と幼年時代とに潔く訣別しやうと思ふ。」と自ら書いて、前進の意を表している。

2014年2月16日 (日)

シンビジウムと万両

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 左の写真は、某所より頂いた、黄花のシンビジウムである。「星の王子さま」という品種である。

 久しぶりの、わがものの洋蘭となる。写真は軒下で撮っているが、ふだんは家うちに置いてある。

 右の写真は、今年元旦の記事でも紹介した、万両である。当時は実に緑の残ったものがあったが、今は赤熟している。

 ただし下部の葉がしおれて、心配である。見かけだけでなく、栄養生産所だから…。

 

2014年2月15日 (土)

野見山朱鳥「曼珠沙華」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、6番めの句集、野見山朱鳥「曼珠沙華」を読みおえる。

 今月5日の記事(←リンクしてある)で紹介した、原田種茅「径」に続く句集である。

 原著は、1950年、書林新甲鳥・刊。虚子の1行序、265句、後記を収める。

 野見山朱鳥(のみやま・あすか、1917~1970)は、美術(絵画、版画)にも志を持ち、先達の川端茅舎と比較されたが、写生不足を批判されるようになり、「菜殻火」を創刊・主宰し、「生命諷詠」を掲げた。

 「野見山朱鳥全句集」(1971年、牧羊社・刊)、「野見山朱鳥全集」(1990年、菜殻火社・刊)がある。

 以下に5句を引く。

蝌蚪に打つ小石天変地異となる

蝶の渦眠うなりたる静臥時

身二つとなりたる汗の美しき

時雨れつゝわれ大阿蘇と雲に入る

曼珠沙華竹林に燃え移りをり

Photo「フリー素材タウン」より、シクラメンの1枚。

2014年2月14日 (金)

「その一集」末まで

 結社歌誌「コスモス」2014年2月号より、「その一集」を末(101ページ)まで読む。それより上のクラスの短歌は、すでに読んである。

 外国はカナダ、台湾、タイ、ブルガリアと巡り、北海道より入って南下し鹿児島県まで。鹿児島県といっても、種子島、徳之島よりの出詠がある。

 皆さん、営々と学び、営々と詠む。僕も励まされる。

 今、その次の「あすなろ集」の歌を読んでいるが、3月号の到着予定日(2月17日頃)が近いので、全部は読めないだろう。

Photo「フリー素材タウン」より、水仙の1枚。

2014年2月12日 (水)

「鉄道歳時記 夏」

Cimg7535 写真集「鉄道歳時記 夏」を見おえる。

 1985年5月、小学館・刊。

 帯、栞、163ページ。

 3日前、2月9日の記事で紹介した、「同 春」に継ぐ本である。

 夏の暑気を払おうと、表紙のように滝の近くを通過する電車を載せ、海の近くを走る写真も多い。

 「日盛り―駅の顔」の章では、海水浴帰りの人たちが電車を待って混む駅や、夏休みの行楽や帰省の人たち、駅前路上での朝市まで写される。

 「夏深し―小海線の夏を追う」の章では、小海線の高原列車を追って、避暑地地帯を走るディーゼルカーを撮ってゆき、涼感を求めている。

2014年2月11日 (火)

「第二十六回 愿泉書道展作品集」

Imgp0427  図録「第二十六回 愿泉書道展作品集 黒川青逸書作展」を見おえる。全84ページ。

 3日前、2月8日の記事、「第18回 同作品集」に継ぐ。

 その間に8年が過ぎ、回も8回増えた。2007年、於・県立美術館。

 今回は名誉会員、黒川青逸・夫妻の書作展を併催した。

 題材は漢詩、和歌が多いが、中島みゆきの歌詞、高村光太郎の詩、等を含む。

 硬い線にも、柔らかい線にも、僕は好感を持つ。

 写真は、40ページ~41ページの見開きである。

 

2014年2月10日 (月)

広部英一「はがき詩集『邂逅以前』」

 思潮社「広部英一全詩集」(2013年10月・刊)より、5番めの詩集「はがき詩集『邂逅以前』」を読みおえる。

 原著は、1985年、山東郵趣会・刊。

 片面に詩を印刷した、正式な葉書20枚と、それを包む紙ケース、外箱より成る。

 うち2編は、のちに詩集「愛染」に収められたので、全詩集には18編を挙げる。

 何らかの理由でこれまでの詩集に収められなかった20編である。かけがえのない者の魂を見る詩人として、感性の上昇する途次の作品であろうか。

 僕はこの原著を持っているけれど、帯、箱などが傷んでいるので、写真を挙げない。1枚を実際に使ったように思っていたが、今数えてみると、20枚揃いだった。

2無料写真素材集サイト「足成」より、雪吊り(冬の季語)の1枚。

2014年2月 9日 (日)

「鉄道歳時記 春」

Cimg7534 写真集「鉄道歳時記 春」を見おえる。

 1985年、小学館・刊。

 春、夏、秋、冬、名所、の5冊シリーズである。

 電車の写真に、詩歌句等のページを添えている。

 ローカル線の電車が、山を背景に走り、川を越え、田園地帯を疾走する姿は、懐かしい。

 また駅や沿線の花々も、人情味があって美しい。

 特急電車のページもあるのだけれど、先頭正面が四角な列車が多く、ノーズ型(?鼻型)は少なく、流線型はない。

 レトロな雰囲気に、すっかり惹かれてしまった。

2014年2月 8日 (土)

「第十八回 愿泉書道展作品集」

Imgp0425  図録「第十八回 愿泉書道展作品集」を見おえる。1999年10月、於・福井県立美術館。

 同会がどのような流派か知らないが、様々な書風があって、わりあい自由なようだ。

 僕は中学・高校と芸術科目に書道を選んだけれど、音楽・美術がダメだからそうしたまでで、本格的に習おうとは思わなかった。

 それがこの歳になって、書道展図録を見たり、まれに書道展に出掛けたりすると、とても惹かれる。

 この図録の墨跡の流麗にも、詰屈にも憧れる。

 女性の出品も多く、好ましい。

 写真は10ページ~11ページの見開きである。印刷のため、紙が白ではなくグレーになっていて、印象も違っているだろうと思われて、惜しい事だ。

2014年2月 7日 (金)

詩誌「群青」第29号・編集会議

 昨日(2月6日)に、同人詩誌「群青」第29号の誌面稿を、パソコンのワードで入力し終えた。

 さっそく、こぐま星座さんに連絡し、AUさんと編集会議の日時を決めてもらった。

 それで今日の午後2時、喫茶店「ユトリ珈琲」に3人が集まった。

 編集会議といっても、誌面稿のチェックはすぐに済んだ。

 それぞれが借りていた詩誌、詩集を返し、また新しいものを借りたりした。

 AUさんが詩誌「木立ち」の最新号を持っていたので、読ませてもらった。久しぶりに読む。

 あとは文学の四方山話をかわして、3時過ぎに散会した。

Photo「フリー素材タウン」より、シクラメンの1枚。

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