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2014年4月の36件の記事

2014年4月30日 (水)

赤花ミニ薔薇

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 キッチンの窓辺で、赤花のミニ薔薇が、咲き続けている。

 左の写真は数日前、右の写真は今朝の、開花である。

 3月27日の記事で、開花中の鉢植の購入を報告し、4月8日の記事で2回目の開花を報告した株が、その後1輪ずつ咲き継いでいる。

「日本国立公園 第1巻」

Cimg7652 写真集「日本国立公園 第1巻 北海道/東北篇」を見おえる。

 毎日新聞社、1985年・刊。

 井上靖・監修、森田敏隆・写真。全4巻。

 大雪山の三国峠では、秋の紅葉・黄葉・常緑のまざる景色が美しい。

 十和田湖畔では、大判見開き2ページに1枚の写真で、近景の枝、中景の十和田湖、遠景の中山半島を、くっきりと撮影している。

 フィルム写真だろうが、フィルム写真のキメの細かさ、デジタル写真の操作の多様さ、などを思わせる。

2014年4月29日 (火)

プロペルティウス「哀歌」

 平凡社「世界名詩集大成(1) 古代・中世篇」(1960年・刊)より、プロペルティウス「哀歌」の抄訳、「相聞歌」4編を読みおえる。

 この本では、今月8日の記事、ホラーティウス「カルミナ」に続く詩集である。

 「相聞歌」では、不実な娘と恋をして、誠実になれと訴えたり、思いは変わらぬと誓ったり、苦しい心中を表している。

 詩人の没年は詳らかではないが、若くして亡くなったようである。

Photo写真素材集サイト「足成」より、ハナミズキの赤花の1枚。

2014年4月28日 (月)

野村泊月「定本 泊月句集」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、11番目の句集、野村泊月「定本 泊月句集」を読みおえる。

 同大系では、今月1日の記事(←リンクしてある)で紹介した、中村汀女「都鳥」に継ぐ。

 原著は、1951年、桐の葉発行所・刊。

 既に3句集を刊行していたが、野村泊月(のむら・はくげつ、1882年~1961年)が虚子門入門以来の49年間の虚子選・約5000句より自選・約1000句を、「桐の葉」(主宰俳誌)15周年と著者の古希を記念して、句集とした。ほとんどすべてが、敗戦前の句である。

 虚子提唱の「平明にして余韻ある句」を創り続けて、一貫した。

 以下に5区を引く。

春風や何におびえて鹿跳びし

水打つて祭提灯ともしけり

炉語に思ひ立ちたる登山かな

月見るや広き額をかゞやかせ

吹きさわぐ紅葉の下の逆瀬川

Photo写真素材集サイト「足成」より、白花のハナミズキの1枚。

2014年4月27日 (日)

大杉スミ子「萌し」

Photo 県内にお住いの詩人・大杉スミ子さんが、詩集「萌(きざ)し」(2014年、紫陽社・刊)を送って下さった。

 「休息詩抄」に続く、第5詩集である。

 清い水、樹の緑などを、素材とし続けている。

 詩語を文法的に完結させない場合があって、詩意を汲み取りにくくさせている。

 あるいは彼女は、簡明な思いを伝えたいのかも知れない。

 簡明な思いが、簡明な言葉によって表し得るとは限らないので、彼女の苦闘は続くのだろう。

2014年4月26日 (土)

張籠二三枝「三好達治詩語り」

Cimg7642 県内にお住まいの作家・張籠二三枝さんが、評伝「三好達治詩語(うたがた)り」を送って下さった。

 彼女は同人誌、「日本海作家」(2011年終刊)、「青磁」で活躍し、「物語・菅家文草」「片手を腰に」他の小説本を上梓している。

 三好達治は1944年~1949年、彼女の住まう三国町に生活し、晩年の詩や、エッセイでは「わが心のふるさと」とまで、懐かしんでいる。

 寄寓したのは疎開(その前に妻子と離別し、萩原朔太郎の妹アイと結婚したが、その生活は1年と保たなかった)であり、出立は旧・文学者の活躍を追っての事である。

 彼女は、三好達治の詩とその解釈、他の資料を基に、詩人の生(おもに三国町時代)を追う。

 戦争詩の非は非としながら、詩人の心理に分け入って描いている。

2014年4月25日 (金)

春の花木

Photo

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 春の花木の花が咲いている。写真を以下に説明する。

左上:庭の椿「羽衣」。蓮華咲きの古典名花。

右上:鉢植の洋種椿。黒紅色の八重咲き。品種不明。

左下:鉢植の椿。ピンク地に赤の絞り。品種不明。

右下:庭の満天星(ドウダン)。ドウダンに満天星の字を当てたセンスが良い。

2014年4月24日 (木)

村上春樹「女のいない男たち」

Cimg7637 村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」を読みおえる。

 2014年4月20日、文藝春秋・刊。

 本の題通りのモチーフで、6編を収める。

 帯のコピー通り、「より深く、より鋭く、予測を超える」。

 しかし、女に去られた男たちの物語であって、恋人がいない、あるいはいても結婚できない、成年男女の物語ではない。社会問題の解明を彼に大きく求めるのではないから、それはそれで良い。

 また多く、男の側から描かれており、女性心理は比喩的に描かれたりするから、女性には女性の言い分もあるだろう、と僕は思う。

 村上春樹が、海外サスペンス小説の翻訳ばかりしているように見えて(いくらファンでも翻訳サスペンスは読まない)、不満だったが、この小説集を読んで、その深化に満足した。

2014年4月23日 (水)

ホラーティウス「カルミナ」

 平凡社「世界名詩集大成(1) 古代・中世篇」(1960年・刊)より、ホラーティウス(前65~前8)の詩集「カルミナ」の抄訳、19編を読みおえる。

 彼もまた「皇帝の眷顧に浴して」いたが、喧噪の巷から遠ざかり、田園の平和を楽しんだ。(解説より)。

 ローマ共和制末期からの詩人で、この詩集には古典の典雅や新世代の先鋭はない。世俗の心情を詩に作っている。

 また訳も古風で、今となっては読みづらい。以下に1部を挙げる。

  第三巻の二十六


 年長(た)けてようやくに、乙女にふさう頃となり

(ほこ)をまじえて また誉なしとせず

されど今わが剣と 戦(いくさ)に飽きし

わが竪琴と、 この壁に奉(まつ)りていなん

   (以下・略)

  呉茂一(くれ・しげいち)訳

Photo写真素材集サイト「足成」より、ツツジ(サツキ?)の1枚。

2014年4月22日 (火)

「コスモス」5月号

 結社歌誌「コスモス」2014年5月号の、いつもの所を読みおえる。

 歌誌の到着は、今月17日の記事にアップした。

 初めより「その一集」特選蘭までと、「COSMOS集」、「新・扇状地」など。

 O・淳子さんによる「新・評論の場25 女たちの中年クライシス」が切実だった。中年クライシスを越えても、老年クライシスが待っている、と悲観的な1言を奉げる。

 このあとも同誌を読み続ける積もりである。

 僕が付箋を貼ったのは、「月集シリウス」の千葉県、O・潤子さんの次の1首(17ページ上段)である。

天城路は踊子祭り猪汁をふるまひさらに提灯も貸す

 ノーベル文学賞作家、故・川端康成も呆れる、商魂である。

Photo「フリー素材タウン」より、椿の1枚。

 

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