沖積舎「渡辺白泉全句集」(2005年・刊)より、1938年、俳誌「広場」に合流したあと、1942年までの句を読みおえる。
7月17日の記事、(1)に続く。
彼は1939年、「京大俳句」に参加し、1940年「俳句弾圧事件」に遭い、執筆禁止を命じられた。1941年、1942年に、変名で数度、俳誌「鶴」に投句している。
その後、敗戦まで、句の発表は無かった。
以下に5句を引く。
天兵に砲丸が降り地雷が裂け
突撃の立ちどまり歩き驅け倒る
包帯が寝臺の上に起き上る
戦争が廊下の奥に立つてゐた
天の塵妻泣く家を出でて來ぬ
「フリー素材タウン」より、蓮の花の1枚。
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