« 2015年1月 | メイン | 2015年3月 »

2015年2月の26件の記事

2015年2月28日 (土)

「月集スバル」「月集シリウス」読了

 結社歌誌「コスモス」2015年3月号の「月集スバル」「月集シリウス」を読みおえる。

 事情でピックアップしながら読んだので、ゆるゆる読んだ時の感銘と学びに及ばない。

 比較的若い方もいるが、歌歴50年という方もいて、題材はさまざまだが、練達の詠みぶりである。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。両集の特選欄にあたる「月集特別作品」から、M・陽子さんの「アメフト」5首より。

ディフェンシングラインの肩のぶつかれる鈍き音聞こゆ応援席に

 昔なら「肉弾相搏つ」と書くのだろうか。こんな受け取り方だから、ダメなのだろうな。

Photo

フリー素材サイト「Pixabay」よりの紅梅の1枚を、トリミングして。

2015年2月27日 (金)

「大英博物館」

Cimg8274 講談社「世界の博物館」全23巻より、第6巻「大英博物館」(1989年4刷)を見おえる。

 今月6日の記事(←リンクしてある)で紹介した、第5巻「メキシコ国立人類学博物館」に継ぐ。

 僕は既に6冊ものの写真集シリーズ「大英博物館」(日本放送出版協会・刊)を見おえており、そのしまい第6巻(1991年)の記事(←リンクしてある)は、2011年11月18日付けである。

 この本は、切り口は違うだろうが、6巻本ほど詳しくはない。

 また世界各地の古代文明の遺物も、「富は略奪より始まる」という言葉を思わせる。

 そういう非難を避けるためか、イギリス史からの遺物、独立して行った図書館、等にもページをさいている。

2015年2月26日 (木)

ヒヤシンス

Imgp0820 キッチンの窓辺で、鉢植えのヒヤシンスが咲いたので、(光線の関係で)軒下に持ち出して写真を撮った。

 小遣い帳に拠ると、ちょうど1ヶ月前、1月26日に、ホームセンター「みった」で買っている。

 その時は、まだ小さな蕾の状態で、花の色も判らなかった。

 キッチンは朝夕、ストーブを点すので、それが良かったのか、3茎(1球1茎)のうち、2茎が咲いた。

 意外と花が傷みやすそうなので、今の内に写真を撮っておいた。

 雪国の、春を待つ心である。

恋坂通夫「花は咲くことのみ思い」

Cimg8273 恋坂通夫さんの詩集「花は咲くことのみ思い」を読みおえる。

 今月19日の記事、「届いた5冊」で紹介した内の1冊である。

 2015年2月、詩人会議出版・刊。

 恋坂さんは、「詩人会議」「福井詩人会議・水脈」「炎樹の会」「電通文芸同好会」「雪炎」「福井県詩人懇話会」会員。

 全体は3部立てである。章分けはされていないが、目次では*印、本文では扉絵が付されている。

 第1部では、奥様を亡くされた悲しみ、新しい奥様を得た喜び、別れて住むが優しいお孫さんたちが描かれる。

 第2部では、若狭原発等、社会問題への思いを述べる。

 第3部では、先の奥様が元気だった頃の、退職後に始めた喫茶店、飼い猫などが描かれている。

 人生の思いの籠った詩集である。

2015年2月25日 (水)

岡本かの子「河明り」

 Google Play ブックスより「青空文庫」発でタブレットにダウンロードし、岡本かの子の小説「河明り」を読みおえる。

 同様にして読んだ彼女の小説は、1月31日の記事(←リンクしてある)で紹介した「母子叙情」に次ぎ、7作めである。

 廻船問屋の娘が、店で働く青年(許婚者)に冷たくされるが、作者が一肌脱いで青年の立ち寄るシンガポールまで娘と出掛け、青年の内心を聞き取って、二人は無事結婚する、というストーリーである。

 私小説に見せかけたフィクションとして、優れている。

 彼女の肉感的なところ、アマチュアリズム(と受け取られる)が、彼女の作品への好悪感を分けるだろう。

 蔵書1万冊とうそぶいた(今はその半分くらいか)僕が、タブレットに無料ダウンロードした本を読んでいるのだから、いかに本が流通していないか、判るものだ。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、白梅の1枚。

2015年2月24日 (火)

整理術(2)

Cimg8148 昨年12月20日の記事(←リンクしてある)、「整理術(1)」よりかなり日数を経たが、「〔書類・手帳・ノート〕の整理術」を読みおえる。

 サンクチュアリ出版・刊、2010年3刷。

 前回では、おもに机の上と中の、整理を書いた。

 次はおもに手帳術、ノート術である。

 手帳は30年くらい使っているので、おおまか判る。大きな目標を書込む事や、PDCA(plan→do→check→act→planのサイクル)を学んだ。

 昨年12月1日の記事、「ノート術(2)」で、ケイタイ、詩稿ノート、手帳の廃止を謳ったが、ケイタイは止めたものの、詩稿ノート、手帳は用いている。

 1つは、詩稿ノートに使える白紙(罫線あり)小型ノートが、何冊も残っていて、その方が心理的に書きやすいからである。

 また手帳は、スケジュールとメモを見開きに書ける便利さが良い。スケジュールをタブレットに移すと書いたが、10インチもあるので、持ち運びにくい。スマホで管理する方法を模索中である。

 歌稿も、スマホよりタブレットへ送る2重手間(削除を含めて)と有料を止め、スマホのメモに書き込み、パソコンのフォルダへ書き写している。

 退職して用事は多くない筈だが、書き留める事は今も多い。

2015年2月23日 (月)

近藤芳美「埃吹く街」

 岩波書店「近藤芳美集」第1巻(2000年・刊)より、第2歌集「埃吹く街」を読みおえる。

 今月14日の記事(←リンクしてある)、「吾ら兵なりし日に」(後に刊行された中間の歌集)に継ぐ。

 原著は、1948年、草木社・刊。

 幾つか挙げたい事がある。

 彼は知識人として、懐疑を持ちながら従軍したのであって、ファナティックに突き進んだ農工民(大衆)とは違うという意識があり、大衆を戦後も信頼できなかったのだろう。

 戦後も手に職があり(建築設計家)、従順な妻があり、(短歌を創作していた事を含め)恵まれた立場にあった。

 また技術者(技術は、科学の現実への応用だろう)として、科学への(社会科学などではない)信頼があったのではないか。

 右へも左へも突っ走る事なく、なお誠実に生きようとした人だったという印象だ。

 以下に7首を引く。

墨入れて心落着く昼すぎは椅子も机も白く光りぬ

あたたかき霧立つ夕べ菜園の杭を打たむとたづさはり出づ

乗りこみし復員兵の一団はつつましくして上野に下りぬ

生き行くは楽しと歌ひ去りながら幕下りたれば湧く涙かも

日本にはすでに用無き戦闘機低くすわりて草に埋るる

狭き貧しき国にて共に苦しまむ沁む思ひあり朝鮮の記事

誠実に生きむとしたる狭き四囲技術家なれば生きる道ありき

Photo

フリー素材サイト「Pixabay」より、白梅の1枚。

2015年2月20日 (金)

小林康治「四季貧窮」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第9巻(1981年・刊)より、13番め、最後の句集、小林康治「四季貧窮」を読みおえる。

 2月11日の記事(←リンクしてある)で紹介した、榎本冬一郎「鋳像」に継ぐ。

 原著は、1953年、一橋書房・刊。

 妻への献辞、石田波郷の序文、301句、石塚友二の跋文、後記を収める。

 小林康治(こばやし・こうじ、1912年~1992年)は、従軍、病気・帰還、戦災・敗戦により一切を失った。

 やや貧を衒っているようにも見えるが、戦後庶民の誰もが経験した事とされる。

 以下に5句を引く。

ふりかむる大槻芽立つ月夜かな

野の城や日あたりながら草枯れぬ

旅の果葎をしぼる秋の風

父の棺に跿きゆく冬田恥多し

氷柱なめて生涯の貧まぬがれず

Photo


フリー素材サイト「Pixabay」より、白梅の1枚。

続きを読む »

2015年2月19日 (木)

届いた5冊

Cimg8261

Cimg8262

Cimg8265

Cimg8267

Cimg8268

 最近に家に届いた5冊を、紹介する。

  1. 総合歌誌「歌壇」2015年3月号。2月14日の発売日に、「楽天ブックス」へポイントも利用して注文。2月15日に届く。
  2. 結社歌誌「コスモス」2015年3月号。2月16日(月曜日)に届く。
  3. 西田昌弘さんより、詩文集「此岸より」を贈られる。
  4. 恋坂通夫さんより、詩集「花は咲くことのみ思い」を贈られる。
  5. Amazonのマーケットプレイスに注文した古書、「図解 スマートフォン「超」活用法」が届く。

 それぞれ読み、学びたい。

続きを読む »

2015年2月18日 (水)

萩原朔太郎・書簡集(8)

 筑摩書房「萩原朔太郎全集」第13巻(1977年・刊、書簡集)より、今年1月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した、前回・同(7)に続いて、昭和11年初め(525番)より没前の昭和17年(765番)まで、241通を読みおえる。これでこの書簡集を読みおえた事になる。

 解説に拠ると、1974年、人文書院・刊の「萩原朔太郎全書簡集」より、128通増加し、そのうち83通は丸山薫宛てである。

 この時期、萩原朔太郎は「四季」や「日本浪漫派」に関わっていた。

 しかし昭和12年、丸山薫宛て書簡(619番)では、「南京陥落の詩といふわけです。…とにかくこんな無良心の仕事をしたのは、僕としては生れて始めての事。…慚悔の至りに耐えない。」と釈明している。

 また没(昭和17年5月11日)近い、3月7日付け、上田静栄宛て書簡(759番)では、「…全体主義的に統制的にやられたり、…少々惨酷すぎると思ひませんか。個人が国家のために犠牲〔に〕されてはやりきれない。」と、はっきり述べている。

 自由を尊んだ詩人の生涯である。

 なお引用の中に、旧漢字を新漢字に替えたところがある。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、白梅の1枚。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート