詩誌「ココア共和国」vol.17
仙台市・在住の詩人・秋亜綺羅さんが、個人詩誌「ココア共和国」vol.17を送って下さった。
2015年4月、あきは書館・刊。64ページ。
昨年11月7日の記事(←リンクしてある)で紹介した、同・vol.16に継ぐ。
個人誌といっても、招待作品は多い。
清水哲男「愛について」は、年齢らしい、また俳句にかかわっているという、彼らしい悟りに近い短詩である。
金澤一志「記号スクラブ」は、「あなたの美しい膝小僧が/世界に異を唱えている」と、はかない抵抗を示しているかのようだ。
嶋田さくら子「花冷えの町」は、清新な短歌21首である。
井伏銀太郎の戯曲「イーハトーブの雪」は、東日本大震災の被災を描いた、一人芝居である。
秋亜綺羅「部屋のカーテンを開けて」は、11ページに及ぶ長詩である。
痛ましいことを詩いながら、新しい伸びやかな口調は、詩集「ひよこの空想力飛行ゲーム」で「丸山豊記念現代詩賞」を得て活躍の場が広がった、心の余裕だろうか。
コメント