青土社「トラークル全集」(1987年・刊)の第Ⅴ章より、「散文」4編を読みおえる。
先の第Ⅳ章は、今月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した。
扉には「Ⅴ 散文・評論」と題され、1枚捲って「散文」と題されている。
「夢の国 -一つのエピソード」、「黄金の杯 -バラバス・ある幻想」、「黄金の杯 -マリア・マグナレダ・ある対話」、「孤独」の4編である。
4編の散文は、物語だが、散文詩めいて幻想的である。1編も比較的短い。
僕は、立原道造の多くの物語を思い出した。角川書店「立原道造全集」(全6巻)第3巻(1971年・刊)に収められている。
トラークルの没年(1914年)に立原道造は生れており、トラークルの「物語」を読んでいた可能性はある(学術的推論ではない)。
]]>江國香織のファンタジックな小説、「ホテル カクタス」を読みおえる。
集英社文庫、2004年・刊。
検索(管理画面で)に拠ると、僕はこれ以前に彼女の本を、10冊(すべて文庫本の筈)読んでいる。
ただし最近は読んでいなくて、直近で2013年11月24日の記事(←リンクしてある)で紹介した小説「がらくた」である。
「ホテル カクタス」の主人公は、「帽子」と「きゅうり」と「数字の2」である。別にあだなではなく、そのままの振る舞いなので、また「です・ます」調の語りで、ファンタジックと呼ぶ。
これは地方から都会に出て来た、3人の青年の出会いと友情と別れの物語と、受け取れる。
しかし振り返られた物語の常として、「ホテル カクタス」が実はアパートであるように、デフォルメされ、あるいはフィルターをかけられている。
それでも実に懐かしい物語である。
]]>昨日(日曜日出勤の振替休日だった)の午後、久しぶりに「BOOK OFF 二の宮店」へ行き、岩波文庫ばかり、7冊を買った。
調べてみると、当店で買物をしたのは、昨年6月14日以来だった。それより2、3回は訪れている筈だが、何も買わなかったのだろう。
7冊を以下に列記する。
本文と無関係。
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