「吉原幸子全詩」Ⅰ、Ⅱ
年末に「日本の古本屋」を通して大阪府の古書店「天牛書店」に註文していた、「吉原幸子全詩」2冊揃いが届いた。僕はこれまで1篇も彼女の詩を読んだことがない。それは彼女が、戦後詩をリードした「荒地」グループでもなく、それに続く「櫂」グループでもなく、戦前から続く(草野心平が中心の)「暦程」グループに所属する詩人だったからだろう。
困る点を3つ。この全詩集は彼女の生前に出たもので、その後も亡くなるまでに詩集が出版された可能性があること。これは僕自身の不明による。次は、Ⅱの帯の一部が欠損していること。この全詩集の「詳細」には「帯いたみ」とかは書かれていたが、欠けているとは書かれていなかった。もうひとつ、帯に「著者サイン入り」と書かれてあるが、それは自筆ではなく明らかに印刷である。詩関係の出版社の最大手(自費出版関係を除く)である思潮社がこんな事をしてはいけない。
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