カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2016年8月31日 (水)

手許の4冊

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 最近、手許に来た4冊を、紹介します。ツイッターで、本は買わない、と書きながら、買ってますね。

 左は、「水脈の会」から送って頂いた詩誌、「水脈」57号。

 右は、ふいと読みたくなった、砂子屋書房・現代短歌文庫「森岡貞香歌集」。ネットで注文して、支払いは郵便振替で。

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 左は、越谷オサム「陽だまりの彼女」(新潮文庫、2015年49刷)。TSUTAYA某店で、Tポイントも使って。

 右は、岩波文庫「宮柊二歌集」。この夏の重版はすでになく、2010年8刷だった。

 初刷は持っているのだが、…。

 

2016年8月12日 (金)

茨木のり子「対話」

Cimg8964 花神社「茨木のり子全詩集」(2013年・2刷)より、第1詩集「対話」を読みおえる。

 全詩集の購入は、今年2月27日の記事(←リンクしてある)にアップした。購入に至る経過を書いたので、是非読んでいただきたい。

 「対話」は、1955年、不知火社・刊。

 彼女は1926年、医師の長女として生まれ、19歳の時に敗戦、23歳で医師と結婚。

 24歳頃に「詩学研究会」に投稿を始め、1953年(27歳頃)に詩誌「櫂」創刊に参加。第1詩集の発行に続く。

 「根府川の海」では、動員時代への哀憐と反発心を描く。

 「ひそかに」では、「ついに/永遠の一片をも掠め得なかった民族よ」と、帰還兵を嘆くけれども、戦後文学の隆盛を、否定する気持ちがあったのだろうか。

 「或る日の詩」「小さな渦巻」が、詩作を語るに至る作品なのは、初期過ぎて危ぶむ。

2016年6月12日 (日)

季刊「ココア共和国」vol.19

Cimg8875 宮城県・在住の詩人、秋亜綺羅さんが個人詩誌、「ココア共和国」vol.19を送って下さった。

 ツイッター上で同号を発行のニュースは流れたが、詩誌「群青」終刊後は送ってもらえないかと思っていたが、思いがけなく同号が届き、ここで紹介するまで日数を経てしまった。

 同誌・vol.18は、昨年12月17日付けの記事(←リンクしてある)で紹介した。

 招待の中家菜津子さんの詩・短歌「筆箱」、打田峨者んさんの俳句「風の再話――昔むかしのどの昔」は、作品の良さが僕にもわかる。

 詩の招待作品が、僕にはわからない。僕が現代日本詩の最前線より遠く長く、離れているせいだろう。

 松尾真由美さん「崩れさるもの、巣の渾沌」、橋本シオンさん「デストロイしている」の題名が示しているように、都会の人の心は崩れ、壊れているのだろうか。

 秋亜綺羅さんの「凱歌」ほか2編は、2行1連を繰り返しており、定型への志向が読める。彼は否定するけれど、戦後詩の流れを汲むと、僕は思っている。エッセイも有意義である。

2016年5月11日 (水)

詩誌「水脈」56号

Cimg8831 先日、「水脈の会」事務局より、詩誌「水脈」56号を頂き、ほぼ読みおえる。

 2016年3月、水脈の会・刊。

 会員の阪下ひろ子さんが亡くなられ、遺稿「仰臥したまま」が収められた。

 社会的に活躍して来た、S・周一さんが詩「老いに向かう日々」で、病気・金欠・孤独の3苦とは、にわかには信じがたい。詩と向き合っているのは、良い兆しだろう。

 N・としこさんが久しぶりに、詩「スキップする」を寄せている。

 I・信夫さんの中野鈴子・評伝「続続すずこ記」も快調である。

 N・えりさんの小説「母の料理」が最終回を迎えた。

 記録等、活動のバックアップが、行き届いている。

2016年4月 9日 (土)

詩誌「果実」74号

Cimg8794 先日、同人詩誌「果実」の編集・発行人、T・篤朗さんより、お便りをそえて同誌・74号を頂いた。

 2016年4月、果実の会・刊。

 6名18編の詩と、3名3編の評論・詩論を収める。

 N・昌弘さんの「パンドラの小箱」は、USBメモリがクラッシュした後を描いているようだが、余裕のある所にユーモアを感じる。

 W・本爾さんの散文詩「ときに父を想う」は、情の優しかった父を偲んで、真実の姿を捉えた。

 F・則行さんの童話風な散文詩「さざんか」「野菊」は、僕は苦手である。高く評価する読者もいるだろう。

 T・篤朗さんは、6編の詩を寄せている。「階段」の寓喩、「確かなもの」のリフレイン、「行ってしまった」の観念性、等いずれも真実を衝いている。

2016年4月 7日 (木)

詩誌「青魚」No.84

Cimg8792 僕の参加している同人詩誌「青魚(せいぎょ)」の、No.84が千葉・発行人より送られてきた。

 2016年4月5日・刊。B・5判、2段組み、35ページ。

 僕は「治ったものとそうでないもの」以下、6編のソネット(のようなもの)を、巻頭に載せてもらった。

 もう1つのブログ、「新サスケと短歌と詩」(←リンクしてある)の、4月4日以後の記事で、毎日1編ずつ紹介している(横書きになり、1部推敲してある)。

 T・幸男さんの「ツイッター」以下6編が、独特のボキャブラリィを用いて、社会を批判し続けている。

 また同人・山本修三さんへの追悼文、2編を載せる。

 この詩誌「青魚」にも、散文が多くなってきていると、危惧する。

2016年4月 6日 (水)

詩誌「角」第39号

Cimg8790 最近、二人の方から、同人詩誌「角(つの)」第39号を頂いた。僕が編集役をしていた同人詩誌「群青」が、終刊した事を、ご存じないのかも知れない。

 2016年3月15日・刊。

 13名15編の詩と、2名2編の散文を収める。

 S・章人さんの「廃品回収」と、N・としこさんの「アメリカンブルー」が、老齢者の生活の哀歓を描いて、共感を呼ぶ。

 「戦後詩」や「新しい詩」の過ぎたと思われる今、素直な詩が僕には好ましい。

 童話風(連載)、物語風(2段4ページぎっちり)の散文は、詩誌に似合わないようだ。他ジャンルからの、寄稿は別として。

2016年1月30日 (土)

同人詩誌「群青」合本

Cimg8708 同人詩誌「群青」同人のAUさんが、31号で抜け、残った相棒のこぐま星座さんより年賀状で「『群青』での活動をしばらく休みたい」と申し出があり、2015年11月・刊の第34号で終刊し、母体の「群青の会」も解散する事にした。

 最後はこぐま星座さんが詩人らしく、きれいに纏めてくれた。

 第31号~第34号の合本を2部、宮本印刷で作成してもらい(無料で)、1部をこぐま星座さんに郵送した。(表題は家のテーププリンターで)。

 直近の同誌・第21号~第30号の合本は、2014年7月9日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 2004年10月に創刊号を発行し、通巻して僕とこぐま星座さんと女性3人が同人となったが、女性詩人が続かない欠点があった。

 詩才あるこぐま星座さんに、発表の場を、という意向で創刊した詩誌なので、先述の事態となり、潔く終刊・解散を決めた。

 11年余に関わってくださった方々に、感謝の意を表する。

2016年1月19日 (火)

詩誌「水脈」55号

Photo 「福井詩人会議・水脈」より、詩誌「水脈」55号を頂く。

 2015年11月・刊。

 同誌・54号は、昨年9月21日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 大所帯のグループの強さを思う。1部の会員が去っても、ある会員が病気で休んでも、グループの活動は続いて行く。

 扉詩に次ぐ巻頭の、H・はつえさんの「ひつじ雲」の冒頭、「秋空の高い雲の間に/ひつじを数匹ばかり放してきた/そうすると数日中に一匹残らずいなくなる/生贄になるひつじ達/大空では信じがたい惨事が起きている//…」と始まる。

 それに次ぐ、N・千代子さんの「ヒトは表現する生き物」では第3連、「体験と感受性だけでは/詩は書けないようだ/…/踏みとどまって技を鍛えることも必要か/…」とある。

 同誌の作品が、レトリカルに、フィクショナルになっているようだ。僕の思い違いか。詩壇の流れか。誰かの発案か。

 まやかしの言葉のはびこる現在こそ、リアリズムの言葉で抵抗すべきではないのか。いずれ、小詩人(短歌も書いている)の僕の呟きである。

2015年12月25日 (金)

詩誌「角」第38号

Cimg8665 あわら市にお住まいの詩人、S・章人さんが、同人詩誌「角(つの)」第38号を送って下さった。

 同誌37号は、今年9月15日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 本号の執筆者は15名、17編。36ページ。

 K・久璋さんの詩「嫁が涙」は、初連の中の「岩間隠れの石清水/だれが名づけたか/嫁が涙 もしくは涙水ともいう」の3行を発展させたものである。妻を泣かせた事のある夫に、痛みを覚えさせるが、展開は特異ではない。

 S・章人さんの「お盆の墓参り」は、陸軍伍長として戦死した叔父の墓をめぐって、戦争の傷が風化する時代を描いている。

 T・百代子さんが「角」誌に初めて、詩「仮設の隙間」を載せている。安住の場となるなら、佳い事だ。

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