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今回、この3,075回目の記事をもって、このブログを閉じさせていただきます。
読者の皆様には、長い間のご愛顧をありがとうございます。
引き続き、ライブドア・ブログ「風の庫」に移転します。
お引き立てをお願いします。
なお、新ブログのアドレスは、以下の通りです。
http://sasuke0369.blogstation.jp/
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1昨日(8月31日)の記事で、入手を報せた4冊の内、越谷オサムの小説、「陽だまりの彼女」を読みおえる。
新潮文庫、2011年発行、2015年49刷。
僕(奥田浩介)が中学生時代に、イジメを助けた同級生、渡来麻緒(わたらい・まお)と25歳になって再会し、恋し、彼女の両親に反対されて駆け落ち、結婚する。
熱々の2人のようで、幾つもの小さな影が、伏線として張られる。10ヶ月後に、彼女は浩介以外の人から彼女の記憶を消して、消え去る。
彼女は動物の?の生まれ変わりであったらしく、姿を変えて浩介の前に現れて、不安の残るハッピーエンドとなる。
再会と結婚生活の夢中さに憧れ、彼女を失った彼の嘆きに感情移入する。
ライトな文体で書かれた、ディープな恋物語である。
花神社「茨木のり子全詩集」(2013年・2刷)より、1969年に思潮社より刊行された、現代詩文庫20「茨木のり子詩集」の「未刊詩編から」を読みおえる。書き下ろしを含む15編である。
先行する第3詩集「鎮魂歌」は、先の8月26日の記事(←リンクしてある)で紹介した。
「あいなめ」は、漁獲の減ったアイナメに言寄せて、「別れも告げず 脅迫もせず 彼方へと/去りに去りゆくものの気配/ことあげしないことがなにかひどくおそろしい」と、背を向けて去ってゆく者たちを描いているようだ。
「首吊」は、父の検死した首吊を、「この世の酷薄さをキュッとしぼって形にしたような/てるてる坊主は/時として 私のなかで いまだにゆれる」と、自死した弱者を悼む。
中流市民の女性詩人として、最も柔軟な心を保った人だった。
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