カテゴリ「歌書」の467件の記事 Feed

2016年8月31日 (水)

手許の4冊

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 最近、手許に来た4冊を、紹介します。ツイッターで、本は買わない、と書きながら、買ってますね。

 左は、「水脈の会」から送って頂いた詩誌、「水脈」57号。

 右は、ふいと読みたくなった、砂子屋書房・現代短歌文庫「森岡貞香歌集」。ネットで注文して、支払いは郵便振替で。

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 左は、越谷オサム「陽だまりの彼女」(新潮文庫、2015年49刷)。TSUTAYA某店で、Tポイントも使って。

 右は、岩波文庫「宮柊二歌集」。この夏の重版はすでになく、2010年8刷だった。

 初刷は持っているのだが、…。

 

2016年8月30日 (火)

橘曙覧「春明艸」

 kindle本「橘曙覧全歌集」より、第3集「春明艸」を、タブレットで読みおえる。

 同・第2集「襁褓艸」は、先の8月21日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 橘曙覧の歌は、清貧の生活を平易に詠んだ印象があるかも知れないが、画賛なのか題詠や、知友へ贈る作品も多い。

 なおこの集は、有名な連作「独楽吟」を含む。

 以下に5首を引く。

君としも知らで足おと門(かど)にせし駒迎へにもはしらざりけり

うつくしき蝶ほしがりて花園の花に少女の汗こぼすかな

朝夕のまじはり深くしげりゆく竹ならはばや重ぬらむ世も

たのしみは紙をひろげてとる筆の思ひの外に能(よ)くかけし時

たのしみは庭に植ゑたる春秋(はるあき)の花のさかりにあへる時々

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、イチジクの1枚。

2016年8月27日 (土)

「コスモス」9月号「COSMOS集」読了

 結社歌誌「コスモス」2016年9月号より、「COSMOS集」を読みおえる。

 同・「その一集」特選欄・読了は、先の8月24日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 「COSMOS集」は、「その二集」と「あすなろ集」の、特選欄である。

 「栴檀は双葉より芳し」というか、いきなり特選6首デビュー(普通の特選は、5首選)という会員もいた。しかしこの2つの集は、努力で抜けられると読んでいる。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。I・史織さんの「クローバー」5首より。

足元に群れ咲きてゐるクローバー目があふごとく四葉を見つく

 同じ「COSMOS集」のO・慧美子さんの「蕗のつくだ煮」5首には、「「よいことがあります」とレジの店員は千百十一円のつり銭くれぬ」があり、好調は運もあるのだろうか?

Photo「フリー素材タウン」より、夕陽の1枚。

2016年8月25日 (木)

歌誌「歌壇」9月号

Cimg8976 先の8月15日の記事(←リンクしてある)で、届いた事を報せた歌誌2冊のうち、総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2016年9月号を、ほぼ読みおえた。

 巻頭20首4氏は、年齢順らしい。トップバッターの尾崎左永子(以下、敬称略)の「鎌倉雑唱」には、もっと期待したのだが。

 ファンめいた心理があって、その理由が同誌(?)に連載された「栄花物語」(?)の現代語訳が優れていたからだ。

 少し脱線するが、河野裕子と森岡貞香の全歌集が、なぜ発行されないのだろう?僕は買う積もりだし、ファンは多いだろうに。

 栗木京子による高野公彦へのインタビュー「ぼくの細道うたの道 4」は、第1歌集出版、職場の先輩・小野茂樹(歌人)の交通事故死、等に及んで詳しい。

 

2016年8月24日 (水)

「コスモス」9月号「その一集」特選欄・読了

 結社歌誌「コスモス」2016年9月号より、「その一集」特選欄を読了した。

 先行する同・「月集」は、先の8月20日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 「その一集」特選欄の掲載は、9選者×5名×5首の、225首である。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。Y・とし子さんの5首より。

ぢぢばばと暮らさぬ子らが帰り来て担ぐ御輿のやがてさびしゑ

 父母の実家に帰省して、田舎の祭のお神輿を担ぐ孫息子らだろうか。言葉の運びがなめらかで、結語の「ゑ」が効いている。

Photo「フリー素材タウン」より、夕陽の1枚。

2016年8月21日 (日)

橘曙覧「襁褓艸」

 kindle本「橘曙覧全歌集」より、第2集「襁褓艸」を、タブレットで読みおえる。

 第1集「松籟艸」は、8月3日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 このkindle版では、詞書(ことばがき)が元のままのようで、それらを省略した幾つかの全歌集註釈版に優るようである。

 まれに国粋的な歌があって、戦時中に利用されたかと思う。

 以下に5首を引く。

朝かぜにゆられて落(おつ)るささ栗に小笠(おがさ)うたるる秋のみ山路

はしたなくしか鳴(なき)たてて山里の垣ねすぎゆく此夜ごろはも

見に来よときのふいひける山寺のもみぢゝりぬと聞くはまことか

一日経ば一日近づく故さとの空なつかしみ道いそぐらむ

さき出(いで)てまだいはけなきをみなへしいかでか君にまかせらるべき

Photo「フリー素材タウン」より、夕陽の1枚。

2016年8月20日 (土)

「コスモス」9月号「月集」読了

 8月15日の記事(←リンクしてある)で紹介した歌誌2冊の内、結社歌誌「コスモス」2016年9月号の、作品欄トップ「月集」を読みおえる。

 ここで「月集」と呼ぶのは、「今月の四人」「月集スバル」(2つは選者、選者経験者の欄)、「月集シリウス 特別作品」(12名×5首)、「月集シリウス」(4首or5首)の、4欄の事である。

 「月集シリウス 特別作品」には、柏崎氏夫人の挽歌、K・絢さんの出産の歌もあって、心うたれる。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。「月集シリウス」のM・則子さんの5首より。

軒は鳩、納戸は守宮と住み分けて夫の生家の店子となれり

 人間も住み分ける事に足らえば、争いはごく少なくなる筈だが。

Photo「フリー素材タウン」より、ひまわりの1枚。

2016年8月15日 (月)

歌誌2冊

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 Amazonに予約注文してあった、総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2016年9月号が、8月12日に発送案内があり、翌13日(土曜日)に届いた。

 読みおえたなら、ここで紹介したい。

 同日、同誌の10月号を予約注文した。

 また同時に、結社歌誌「コスモス」2016年9月号が届いた。通常は17日くらいに届くので、驚いた。盂蘭盆会の関係で、毎年8月は、早く届くのだった。

 僕の歌は、10首出詠の内、3首選だった。内容は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、8月14日付け記事(←リンクしてある)に横書きながらアップしたので、ご覧ください。

2016年8月14日 (日)

「コスモス」8月号「その一集」読了

 結社歌誌「コスモス」2016年8月号より、「その一集」通常蘭(特選欄・以外)を読みおえる。

 同・「COSMOS集」読了は、先の7月30日付けの記事(←リンクしてある)にアップした。

 「その一集」と「月集シリウス」の間に、もう1クラスを作って、「その一集」の過密を解消したら、どうだろうか。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。I・光正さんの4首より。

バイオにて化けし色濃き花避けて岡虎尾買ふ地下の花屋に

 僕は大輪の華やかな花を買いがちだが、上の1首も1見識と思う。助詞の省略を補って読めるのは、読む側の修練故だろうか。

Photo「フリー素材タウン」より、ひまわりの1枚。

2016年8月13日 (土)

竹山広「地の世」

 ながらみ書房「定本 竹山広全歌集」(2014年・刊)より、第10歌集「地の世」を読みおえる。

 第9歌集「眠つてよいか」は、今月6日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 「地の世」は、2010年、角川書店・刊。304首。

 「地の世」は、2010年に90歳で亡くなった竹山広の遺歌集である。

 前年、「現代短歌大賞」を受賞している。

 「十字架上のおんくるしみの末端に加へたまへと祈りたり今日は」の1首があるごとく、善悪の意味で、敬虔なクリスチャンだった。歌にはあまり詠まなかったけれども。

 このあと全歌集には、すべての歌集の解題、略年譜、初句索引、全歌集*目次細目、等を収めている。

 以下に7首を引く。

臍を見て妻が戻しし南瓜はどなたの腹にをさまりたらん

介護3に格上げされて横たはる未明を走り去るオートバイ

のぼるかと見えし園児ら陸橋の下に並びて別れゆきたり

床上に飯を食はむと起きて座ることにさへわが妻にすがるを

図書館に並べられゐむわが本よ誇らしき顔を見せつつ並べ(注・蔵書一切を譲って)

妻としてありしこの世の歳月のくるしかりにしこころを語れ

歌人としてここまで至りえしことをわが生涯のよろこびとせよ

Photo「フリー素材タウン」より、ひまわりの1枚。

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