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2016年5月の29件の記事

2016年5月31日 (火)

「シュメール神話集成」(10)

 ちくま学芸文庫「シュメール神話集成」(2015年・刊)より、10回目、最終の紹介をする。

 同(9)は、先の5月27日付記事(←リンクしてある)にアップした。

 今回、僕が読んだのは、「シュメールの格言と諺」1編である。

 先達学者によって1,000程とされる格言・諺より、60を翻訳者・尾崎亨が選び、訳している。目新しいものは少ない。

 これで16編、本文で193ページを読みおえる。10回に分け、長くかかったのは、目新しい神話、伝承であり、数百の訳注(46ページ)、77ページの解説を追いながら読まねばならなかったからである。

 2011年12月1日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「ギルガメシュ叙事詩」と共に、メソポタミア文明の文献の翻訳として、貴重な本である。

Photo 「フリー素材タウン」より、花菖蒲の1枚。

2016年5月30日 (月)

歌誌「コスモス」6月号「月集」読了

 先の5月21日の記事(←リンクしてある)、「歌誌2冊」で届いた事を報せた、結社歌誌「コスモス」2016年6月号より、初めの「月集」を読みおえる。

 僕が「月集」と呼んでいるのは、元1つだった、「月集スバル」の「今月の四人」と通常欄、「月集スバル」の「特別作品欄」と通常欄、計4欄の事である。

 「月集スバル」(選者、選者経験者、のクラス)では、「今月の四人」への競争はないと見られる。それよりも歌壇的に知られる事が目標だろう。

 「月集シリウス」では、「特別作品欄」の他、7首出詠のうち、4首選と5首選が半々くらいなので、5首選を目指す競争が、あるだろう。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。「月集シリウス 特別作品」欄のM・則子さんの「末期のコーラ」5首より。

伊豆一の美男子でした存分に身びいきをして父を送らむ

 父母が逝いた時、讃える挽歌で送りたい気持ちはわかる。

Photo 「フリー素材タウン」より、薔薇の1枚。

2016年5月29日 (日)

ミニ薔薇とアマリリス

Cimg8816 昨年11月10日の記事(←リンクしてある)で、年の最後の開花を報せたミニ薔薇が、今年初めての2輪を咲かせた。

 この鉢は、キッチンの窓辺に置いてあり、朝夕にストーブを焚いたせいか、落葉せずに冬越しをした。

 なお撮影場所は、軒下である。

 花の咲いた2本とも、地際からの新しい幹に咲いたもので、切り戻した枝の脇芽から伸びたシュートに咲いたものではない。

Photo 軒下で、八重の白花(赤みがかっているが)のアマリリスが咲いた。

 球根を入手した20余年前の経緯は、今年4月30日の記事(←リンクしてある)、「砺波市チューリップフェア」の初めを参照してください。

 花の右に出ているのは、咲きかけた2輪めで、2輪が咲いている日もあったが、都合で写真を撮りそこなった。

 この花茎には、もう1つの莟があり、同じ球根からもう1本の花茎が伸びている。

2016年5月27日 (金)

「シュメール神話集成」(9)

 ちくま学芸文庫「シュメール神話集成」(2015年・刊)より、9回めの紹介をする。

 同(8)は、今月18日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 今回に僕が読んだのは、「ダム挽歌」(21行)、「悪霊に対する呪文」(80行)、「ナンナル神に対する「手をあげる」祈祷文」(49行)、の3編である。

 「ダム挽歌」は、イナンナ神(かつて、立場がわからない、と書いたが、戦と性愛の神とされる)が、冥界に去った息子・ダム神を嘆く独白である。

 「悪霊に対する呪文」は、病気を悪霊のせいと考えたので、退散させる呪いの療法を示す。

 「ナンナル神に対する「手をあげる」祈祷文」は、月の神・ナンナルに対する讃歌である。

 この本のテキストの残りは、「シュメールの格言と諺」のみとなった。

Photo 「フリー素材タウン」より、薔薇の1枚。

2016年5月26日 (木)

年刊句集「福井県」第54集(5)

 年刊句集「福井県」第54集(2016年3月、福井県俳句作家協会・刊)より、5回め、最後の紹介をする。

 同(4)は、先の5月14日付けの記事(←リンクしてある)にアップした。

 今回は、161ページ~213ページ(作品集最終ページ)の、53ページ、106名の1060句を読んだ事になる。

 伝統長く広がり大きい文芸だから、新機軸を出すのはなかなか困難だろう。寓話やフィクションに走る場合もあるだろう。

 今回、僕が付箋を貼ったのは、次の1句。M・鈴子さんの「こぼれ萩」10句より。

靴紐を結びなほして梅一輪

 「一輪」にフィクションを感じないでもないが、意気込みをよく表している。

Photo 「フリー素材タウン」より、薔薇の1枚。

2016年5月25日 (水)

竹山広「とこしへの川」

Cimg8856 2014年12月30日付けの記事(←リンクしてある)で、届いた事を報せた「定本 竹山広全歌集」(写真は函の表)より、第1歌集「とこしへの川」を読みおえる。

 「とこしへの川」は、1981年、雁書館・刊。495首。

 竹山広(1920年~2010年)は、1941年「心の花」入会、他の歌誌を巡って1959年「心の花」に戻った。

 「あとがき」に1955年から1980年の作品を収めたとあるから、彼は少なくとも被爆10年を経てから長崎・被爆体験を詠い出し、36年を経てからその被爆詠を含む歌集を出版した。

 体験を作品化し、本にするまで、そのような年数が要ったのだ。

 以下に7首を引く。

血だるまとなりて縋りつく看護婦を曳きずり走る暗き廊下を

訪ねきてしきりにねむたがる妻よひとときの幸はや終るべし

み車に小旗ささげ振る学童らつひに頭(かうべ)を垂るることなし

死にそびれたるゆゑ長く生くべしと言はれつつ病み耐へし十八年

焼けのこりたる肉塊にガソリンをかけをりしかの校庭ここは

落葉摑みゐし幼な手もひらきやりぬ裸の胸に組ましめむとて

急須の茶濃くなるを待つしばしだに心遊べと照る木瓜の紅

2016年5月24日 (火)

村上春樹「雑文集」

Cimg8839 先の5月13日の記事(←リンクしてある)、「届いた2冊」で紹介した内、村上春樹「雑文集」(2011年、新潮社・刊)を読みおえる。

 小文69編を収めるけれど、69編の短編小説(掌編みたいなものを含め)を読むようなもので(435ページ)、かなりな苦労(忍耐と努力)をした。

 定価は1400円+税だけど、僕はAmazonマーケットプレイスで1円(+送料257円)で買ったので、258円の値打ち(内容と保存状態)は、ある本だった。

 エルサレム賞受賞挨拶「壁と卵」を読めただけでも、値打ちだ。

 しかし昨年7月28日~9月8日に、ここで8回に分けて紹介した「村上さんのところ コンプリート版」に由って、彼の人格への尊敬は失われたので、彼の立派な文章も、そのまま受け取る事ができない。

 現にそのあと出版された、自伝風らしい「職業としての小説家」を買っていない。

 小説の新刊が出るなら、買うだろう。現在の日本の作家で、海外でも読まれるのはほぼ、村上春樹1人なのは淋しい。「競ってこそ花」という言葉もある。

2016年5月23日 (月)

全歌集と囲碁年鑑

Photo 先日、京都の「三月書房」(新刊書店、俳歌詩・本を多く扱う)にネットで注文して、「岡部文夫全歌集」(短歌新聞社・刊)を買った。

 定価・9000円+税の所、再販本なので5000円(税・送料・込み)だった。

 19歌集+合同歌集より抜いて+初句索引、等を収める。

 岡部文夫(1908年・生)は、石川県生まれだけれども、1956年より福井県に転任し、この地で1990年に没した。

 僕が「コスモス短歌会」に入会したのが1993年であり、名前と郷土が結ばれなかった。

 再販本であり、いつ在庫がなくなるか判らないので、機会を見つけて注文した。

 プロレタリア系自由律歌人として出発したようだが、定型に復した。

Photo_2

 Amazonより、「2016 囲碁年鑑」を今年も注文した。

 昨年分が、昨年5月21日の記事(←リンクしてある)にアップしており、50年分だとしているので、今年は51年分めである。

 僕は現在、碁を打たず、棋譜も並べない。

 日本棋院のホームページで、タイトル戦の行方などを追っている。

 年鑑が51年分となれば、何かの力を発揮するかも知れない。

2016年5月22日 (日)

「シルクロード博物館」

Cimg8847 講談社「世界の博物館」全・23巻より、第19巻「シルクロード博物館」(1989年4刷)を、ザッと見おえる。

 前の第18巻「シリア国立博物館」は、今年3月5日の記事(←リンクしてある)で紹介した

 「カブール博物館」、「パキスタン国立博物館」、「ペルシャワール博物館」、、「タキシラ博物館」、「ラホール博物館」、等の収蔵品を紹介している。

 列強国の探検隊が持ち帰ったのか、財宝(完全なもの、美しいもの)が少ないように思える。

 それに僕は、NHK取材班・編「写真集シルクロード」全6冊を見おえ、2010年11月10日~12月13日に、6回に分けて紹介している事でもある。

 それらがこの本の、写真、文章を、細かく辿らなかった理由である。

2016年5月21日 (土)

歌誌2冊

Photo

Cimg8844 

 Amazonに予約注文してあった、総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2016年6月号の、発送通知が5月13日にあり、14日か15日に届いた。

 すぐに7月号の予約を入れて置いた。

 6月号について、読みおえたなら、ここで紹介する予定。

 5月19日(木曜日)に、結社歌誌「コスモス」2016年6月号が届いた。「本年度前期の歌集批評特集」として、12冊が見開き2ページずつで紹介されている。

 僕の歌は、10首出詠の内、3首選だった。内容は、アメーバブログ「新サスケと短歌と詩」の、5月21日付け記事(←リンクしてある)にアップしたので、横書きながら、ご覧ください。

 歌誌の内容についても、少しずつここで、紹介して行く予定である。

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