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2016年5月25日 (水)

竹山広「とこしへの川」

Cimg8856 2014年12月30日付けの記事(←リンクしてある)で、届いた事を報せた「定本 竹山広全歌集」(写真は函の表)より、第1歌集「とこしへの川」を読みおえる。

 「とこしへの川」は、1981年、雁書館・刊。495首。

 竹山広(1920年~2010年)は、1941年「心の花」入会、他の歌誌を巡って1959年「心の花」に戻った。

 「あとがき」に1955年から1980年の作品を収めたとあるから、彼は少なくとも被爆10年を経てから長崎・被爆体験を詠い出し、36年を経てからその被爆詠を含む歌集を出版した。

 体験を作品化し、本にするまで、そのような年数が要ったのだ。

 以下に7首を引く。

血だるまとなりて縋りつく看護婦を曳きずり走る暗き廊下を

訪ねきてしきりにねむたがる妻よひとときの幸はや終るべし

み車に小旗ささげ振る学童らつひに頭(かうべ)を垂るることなし

死にそびれたるゆゑ長く生くべしと言はれつつ病み耐へし十八年

焼けのこりたる肉塊にガソリンをかけをりしかの校庭ここは

落葉摑みゐし幼な手もひらきやりぬ裸の胸に組ましめむとて

急須の茶濃くなるを待つしばしだに心遊べと照る木瓜の紅

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