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2015年12月の30件の記事

2015年12月31日 (木)

100冊会

 僕の参加しているランキングサイト「にほんブログ村」に、「100冊会」という参加テーマがある。年間に100冊以上の本を読もう、という趣旨で、僕も本を読了する度にトラックバックしてきた。

 一方、僕のこのブログのカテゴリに「読んだ本」があり、毎月末に冊数を数え、メモして来た。

 両者に若干の出入りはあるかも知れないが、以下に今年1年間に読んだ本の冊数を数える。

 1月(17冊)、2月(15冊)、3月(17冊)、4月(19冊)、5月(15冊)、6月(13冊)、7月(12冊)、8月(12冊)、9月(13冊)、10月(14冊)、11月(16冊)、12月(19冊)、合計182冊である。

 「100冊会」の目標をクリアした事になる。夏場の暑さが苦手なせいか、その時期の冊数の落ちこむ事が気になるけれども。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、人参の1枚。

2015年12月30日 (水)

「歌壇」1月号

Cimg8658 今月19日の記事(←リンクしてある)、「歌誌2冊」で入手を紹介した内、本阿弥書店「歌壇」2016年1月号を、ほぼ読みおえる。ただし読んでいない散文も多い。

 特集にある「ノベンタ」は、スペイン語で「90」の意味で、1990年に発刊され、10年間活動し、10号で終了した歌誌である。

 新春巻頭言として永田和宏の「自分に届く言葉―あなたはどうか」、春日真木子の講演「たったひとこと、されどひとこと」(第36回全日本短歌大会において)は、重要な発言である。

 新春巻頭作品が並び、水原紫苑の作品連載が始まったけれども、困難な短歌の状況を確認する、新年号である。

2015年12月29日 (火)

「コスモス」1月号「COSMOS集」読了

 結社歌誌「コスモス」2016年1月号より、「COSMOS集」を読みおえる。

 その前の「その一集」特選欄・読了は、1昨日(12月27日)の記事にアップした。

 「COSMOS集」は、「あすなろ集」と「その二集」の特選欄である。

 「その一集」が鮭の遡上なら、「COSMOS集」は鮎の遡上(気持ち的には)を思わせる。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。U・真由美さんの「日本の悩み」5首より。

ダイエット、美容、片付けゆたかなる日本の悩みが書店にならぶ

 1方で本を買えない、今夜の寝所にさえ困っている人が、いる事も事実だが。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、人参の1枚。

2015年12月28日 (月)

山田航・編著「桜前線開架宣言」

Cimg8668 Amazonに12月14日に予約注文(12月24日発売)した、山田航・編著「桜前線開架宣言」が、12月26日(だったと思う)に届いた。

 (株)左右社・刊。270ページ。2376円(税込み)。

 副題に「Born after 1970」とあるように、1970年以降生まれの歌人・40名の各56首と歌人解説(山田航による)、それにコラムを挟み、ブックガイドなどを付したアンソロジーである。

 これも帯にある「穂村弘以降」というか、ニューウェーブというか、最近の歌人について、まとまった知識が、僕には無い。

 アンソロジーを含むこの入門書で、新しい歌と歌人に触れてみたい。

 気に入りの歌があれば、歌集を読んでみる事もあるだろう。

 この本の途中、または読了後に、ここで報告したい。

2015年12月27日 (日)

「コスモス」1月号「その一集」特選欄・読了

 結社歌誌「コスモス」2016年1月号より、「その一集」特選欄を読みおえる。

 その前の「月集」3欄の読了は、今月23日の記事で紹介した。

 「その一集」特選は、選者9名×特選5名×5首が載る。「その一集」は在籍者数が多いので、難関である。

 毎月、営々と励んで出詠して、山頂に辿り着けた思いだろうか。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。H・潤子さん*(新かな遣いのマーク)の5首より。

リハビリに唄いし軍歌がいつのまに唱歌となりしか義父の小さし

 義父の気力の衰えだろうか。僕でさえ、離れ住む子と会うたび、「お父さん、小さくなった」と言われる。

Vegetables653568_640フリー素材サイト「Pixabay」より、葱その他の1枚。

2015年12月26日 (土)

若山牧水「さびしき樹木」

 Kindle本「若山牧水大全」より、第11歌集「さびしき樹木」を、タブレットで読みおえる。

 今月13日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「白梅集」に継ぐ。

 原著は、1918年(大正7年)、南光書院・刊。200首を収める。

 自序で牧水は、夏が好みにおいて最も親しいが、心身ともに萎えるその夏と、初秋の作と述べている。

 以下に7首を引く。

雀啼くなんといふそのたのしげのほしいままなる啼声かいま

青嵐立たむとならし楢の葉のきらりきらりと朝日に光る

あはれはれ雨かも降ると起き出でて見やればけうとき青葉のひかり

道ややに登りとなれば桑畑のをりをり絶えて雑木の林

暫くは世のことぐさを思はずてひとりぞあらむこの朝風に

さまざまのひとを思ひ倦み起き直り船より見たる沖津辺の浪

松茸のかをりを嗅げば村住の友がこころに触るるおもひす

Leek318156_640フリー素材サイト「Pixabay」より、葱の1枚。

 

2015年12月25日 (金)

詩誌「角」第38号

Cimg8665 あわら市にお住まいの詩人、S・章人さんが、同人詩誌「角(つの)」第38号を送って下さった。

 同誌37号は、今年9月15日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 本号の執筆者は15名、17編。36ページ。

 K・久璋さんの詩「嫁が涙」は、初連の中の「岩間隠れの石清水/だれが名づけたか/嫁が涙 もしくは涙水ともいう」の3行を発展させたものである。妻を泣かせた事のある夫に、痛みを覚えさせるが、展開は特異ではない。

 S・章人さんの「お盆の墓参り」は、陸軍伍長として戦死した叔父の墓をめぐって、戦争の傷が風化する時代を描いている。

 T・百代子さんが「角」誌に初めて、詩「仮設の隙間」を載せている。安住の場となるなら、佳い事だ。

2015年12月24日 (木)

近藤芳美「風のとよみ」

 岩波書店「近藤芳美集」第4巻(2000年・刊)のしまいの、第17歌集「風のとよみ」を読みおえる。

 今月8日の記事(←リンクしてある)、「営為」に継ぐ。

 原著は、1992年、砂子屋書房・刊。455首。

 中国、スペイイン、国内の旅の内の、昭和天皇の崩御に感慨があり、天安門事件を怖れ、東欧のビロード革命に自問する。

 彼の詠いぶりが移りゆこうと、彼は狡猾ではなく、誠実であろうとした。

 以下に7首を引く。

長き長き日を経るごとく過ぎゆくを一国の喪の冬の曇り垂る

猛だけと芽立ちまぎれぬ街路樹の闌(た)くる昼ながら紹興にあり

(いた)みとして知る中国というといえ電波に少女の叫び切れぎれ

菊に埋もるる黒布の柩小さきを君と思わむ呼びて別れ告ぐ

歓喜して「ベルリンの壁」今か越ゆる市民らの数何が推移す

見詰め合ういのちの果ての怖れなどいわざれば日は静けさに似む

ゆくりなき旅すがらなる町なりきゲルニカの過去を問う何もなく

Angel569230_640フリー素材サイト「Pixabay」より、クリスマス関連の1枚。

2015年12月23日 (水)

「コスモス」1月号「月集」読了

 今月19日の記事で、到着を報せた結社誌「コスモス」2016年1月号のうち、トップのいわゆる「月集」3欄、つまり「月集特別作品」、「月集スバル」、「月集シリウス」を読みおえる。

 「コスモス」は大部で(今号は210ページ)、ぎっしり短歌と評論等が詰まっているので、小分けに紹介したい。

 このクラスでは、調べも整っている。

 しかし舌頭千転などというと、新人が入りそうにない。その後に自然と(読んだり詠んだり)、身につくものだろう。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。「月集スバル」のK・博夫さんの5首より。

職辞してのたりくたりの弱蔵(よわざう)に妻は険しくものをいふかな

 彼はたしかJAXAを科学技術者として勤め上げた人で、純粋で生活細事には強くないかも知れないが、「コスモス」選者でもあり、大事にしたい人だ。

Christmascard566305_640フリー素材サイト「Pixabay」より、クリスマス関連の1枚。

2015年12月22日 (火)

赤城さかえ「浅蜊の唄」

 角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、7番めの句集、赤城さかえ「浅蜊の唄」を読みおえる。

 今月9日の記事(←リンクしてある)、飯田龍太「百戸の谿」に継ぐ。

 原著は、1954年、書肆ユリイカ・刊。630句。

 赤城さかえ(1908年~1968年、享年59.)は、東京帝大の学生の頃、共産党地下活動に参加し退学。結核病に苦しみながら戦後に共産党に入党、俳句評論・創作・実践に活躍したが、直腸癌のため早逝した。

 戦時中の転向が、「人間的な誠実さを示し」、左翼公式主義に対したとされる。

 以下に5句を引く。

管制の灯に読む凍つる闇を背に

寒ひでり飢ゑはこの家に遠からず

月下にて別れの寒き語を二三

生か死のみ我慢強しなどゆめ言うな

梅雨をたゝかう乙女等すでに泣き易く

Christmascard574742_640フリー素材サイト「Pixabay」より、クリスマス関連の1枚。

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