大崎善生「孤独か、それに等しいもの」
大崎善生の短篇小説集「孤独か、それに等しいもの」を読みおえる。
角川文庫、平成18年・刊。
収められた5編の短篇小説に、僕はあまり感激しなかった。以前に読んだノンフィクション、「聖の青春」「将棋の子」のほうが、感銘があった。
この短篇集では、主人公の状況設定がおおげさである。いわく、母親がダイナマイトで心中、いわく、恋人の少年が交通事故死、いわく、双子の妹が事故死、など。
「ソウルケージ」にでてくる大森とか、1月23日にここで紹介した唯川恵「さよならをするために」の中の短篇「やっと言える、さよならが言える」にでてくる大学院生・紀子など、主人公ではない脇役に感情移入してしまう。
僕は脇役(引き立て役?)の人生だろうか。
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