牧羊社「現代俳句選集Ⅵ-13」中田水光・句集「蓮田」を読みおえる。
箱、帯、本体にビニールカバー。
平成2年・刊、1ページ2句、205ページ。
著者は埼玉県・在住、俳誌「浮野」(落合水尾・主宰)所属。
著者は高校教師であるとともに、弓道に励み、また農業にも従事している。気合と根気を要する事柄である。
そのことが、俳句創作にも表われて、秀句が多いように思われる。
ただ、句作を重ねて自信が生れると、清新さが失われる憾みがある。
以下に、5句を引く。
寝もやれぬ蓮田の闇に牛蛙
古九谷の里の蜻蛉の目玉かな
手をあげて青空に剪る棗の実
曼珠沙華膝より低きほとけたち
花椎や坂のみ多き文士村
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