「北陸の伝承と人間像」を読みおえる。
昭和55年、北国出版社・刊。
執筆者の青山克彌・原田行造・藤島秀隆・藤本徳明は、それぞれ石川県に在る大学の教授・助教授である。
内容は、「八百比丘尼」など伝説の人物から、「お市の方」など歴史上の人物、それに「泣き一揆」などの事件等、面白い話ばかりである。
ただ、話の末尾に必ず、現代の課題に結び付けて教訓を述べている点は、頂けない。
執筆者の意向ではなく、出版社の要請のようだが、伝承と歴史から学ぶ読者は、自発的に学ぶのであって、教訓を強引に結びつける必要はない。
僕が未知の人物、事件も描かれて、興の深い1冊だった。
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