東京都に在住の歌人・古村美惠子(こむら・みえこ)さんの第1歌集、「途中下車」を読みおえる。
2006年、「六花書林」刊。
1ページ3首、153ページ、帯。
敗戦後に中国ハルビンより引き上げた体験をもちながら、結婚後は夫の経営する事業を支えてきた自信がみえる。
以下に好感をもった4首を引く。
無防備な顔をさらして夫が娘が新聞を読むテレビ見てゐる
もしも男だつたらなどと煽てられ所詮は女と謗られもして
貧乏は楽しかつたよ 向かう見ずの母に出番の戦後がありし
ガラス窓音きしませて磨きあげ台風一過の空を取り込む
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