「佐佐木幸綱の世界15 歌集篇」
1999年、河出書房新社・刊。
この本には、歌集「呑牛」「逆旅(げきりょ)」2冊と、エッセイ、鼎談記録などが収められている。
歌集「呑牛」は、1997年1月1日から12月31日まで毎日、とぎれず日記を添えた歌を、歌誌「歌壇」に連載し、のちに纏めた歌集である。
どのような出来事があった日に、どのような短歌が詠まれるかわかって、興味深い。
「逆旅」は、歌集未刊の第11歌集である。日常が詠まれて、特殊な作品はない。
これで「佐佐木幸綱の世界」全16巻のうち、歌集篇・全4冊を読みおえた。
やはり印象的な作品は、初期の相聞歌である。「男歌」と呼ばれる勇みには惹かれない。
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