林芙美子「浮雲」
新潮文庫、平成4年69刷。
戦時中にベトナムへ技官として派遣された富岡と、事務員として派遣された主人公・ゆき子が、恋仲となるも、敗戦後の日本に引き上げて来て、会ったり別れたりの愛憎のあげく、屋久島に任官した富岡に付いてきたゆき子が、到着そうそう肺結核で亡くなるまでを描く。
なおその間に、富岡の妻、1時的な愛人も亡くなっている。そんな男を、浮雲に喩えないでほしかった。詩人とは、異性の顔より、空の雲を見ているほうが好きな人種だ、という意味で。
ネットニュースによると、女流作家の原田康子さんが、10月20日午前、亡くなった。81歳。
僕は彼女の「挽歌」ともう1冊か、読んだ記憶がある。
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