石田衣良「約束」
角川文庫、平成19年・刊。
この本には、「約束」「青いエグジット」「天国のベル」「冬のライダー」「夕日へ続く道」「ひとり桜」「ハートストーン」の、7編の短編小説が収められている。
「ひとり桜」の主人公は40歳台の男性だけれど、他の6編はすべて、小学生から19歳までの少年が主人公である。
それぞれ、苦難に遭いながら、人々の見守るなかで、再出発しようとする、感動的なストーリーである。
最初の「約束」や「天国のベル」では、亡き人が現れるという、ファンタジックな結末の付け方がされるが、だんだんリアルな結着になるところが面白い。
僕は、石田衣良の小説を、文庫本で数冊もっているが、実際に読んだのはこの本が初めてである。
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