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2010年4月 6日 (火)

阿波野青畝「万両」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第1巻(昭和56年・刊)より、4番目の、阿波野青畝・第1句集「万両」を読みおえる。

 原著は、昭和6年、青畝句集刊行会・刊。

 僕は現代俳句の世界にうといし、彼のこの先の句業もしらない。

 ほとんど評のしようが無い。

 彼は4Sの一人と呼ばれた。4Sとは、当時に有力俳人としてもてはやされた、青畝、秋桜子、誓子、素十を指す。

 写生と主観的抒情とが調和するに至って、彼独特の世界が形成されたと評価される。

 以下に5句を引く。

鴟尾今日の日を失へば夕牡丹

せきれいや渚を消えて又居れり

風蘭や土の気(け)はなきさかさ生え

道端に畦を焼きたるすぐろかな

曙の早き畦塗立てりける

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