« 詩誌「角」第25号 | メイン | ブログ、6年めへ »

2012年4月 3日 (火)

ドナルド・キーン「日本の作家」

Cimg5799
 ドナルド・キーンの「日本の作家」を読みおえる。

 中公文庫、昭和53年・刊。

 彼は、東日本大震災のあと、日本国籍取得・日本永住を決意して実行している、日本文学等の研究者である。

 この本では、鷗外、子規・啄木、谷崎潤一郎、川端康成、太宰治、三島由紀夫(5編)、安倍公房、大江健三郎など、日本の作家を論じている。

 響いた事の1つに、太宰治の作品が、外国ではカミュ、カフカやドストエフスキーと比較されたりして、弱者の独白的小説と受け取られていない事である。

 もう1つは、三島由紀夫が若い晩年に右傾化したのではなく、少年時代からの思いの果てに、自決事件に至ったという考えである。

 彼の「鏡子の家」は、当時の日本では不評で、ドナルド・キーンもそう紹介しているが、僕は読んだとき傑作の1つだと感じた事を思い出す。

 

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/28832097

ドナルド・キーン「日本の作家」を参照しているブログ:

コメント

鈴木徹様、コメントを下さり、ありがとうございます。
僕が読んだのは古い本なので、新しい本もあると思います。

キーン氏の視点は、やはり生粋の日本人とは違うのでしょうね。
氏の書評から逆に日本人の心のありようが見えてきそうです。
是非読んでみたいと思います。

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート