詩誌「角」第25号
福井県に在住の詩人、S章人さんが、同人詩誌「角」第25号を送って下さった。
2012年3月10日、角の会・発行。
O純「メルト・ダウン」、S章人「とどかないことば」、T常光「私たちは何を見たのか」、3氏の3編が、東日本大震災への驚きと、悼む心と、復興への願いを描いている。
その他に詩では、H秋穂氏の「樹の陰」「菊花石」2編による、詩界への復帰が大きい。
散文では、I勝氏の「僕の懐かしシネマ館(閑話休題) 宇野重吉とチェーホフ」が面白い。2氏への敬愛がある。
H秋穂氏の短詩、「菊花石」全文を引く。
菊花石H秋穂
”ここよ ここ”杜(もり)のなかで何度その声を聞いた事か
地の底から地の底へと
木霊する そのはざまで覚えたものは
繕いつづけた糸と
いとおしさでしかなかった
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