彌生書房「阪本越郎全詩集」(昭和46年・刊)より、第3期めの「暮春詩集」及び「暮春詩集 拾遺」を読みおえる。
原著は、昭和9年、金星堂・刊。
写真は、全詩集の本体の表紙である。イラストは、藤田嗣治・筆。
「暮春詩集」は、散文詩詩集として、モダニズム詩の1つの達成であろう。
天使より、少女が多く出てくるようになったが、楽天的な人生感だ。
彼の詩に暗さがあるとしたら、「このような安楽な月日がいつまでも続く筈はない」という確信と、「いつかは『生活』を知るだろう」という予感だと、僕には思われる。たとえ「倦怠」を装っていても。
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