山口青邨「雪国」
角川書店「増補 現代俳句大系」も、第5巻(昭和56年・発行)に入る。
昭和17年~21年に発行された、13句集を収める。
写真は、第5巻の箱の表である。
初めの山口青邨「雪国」を読みおえる。
原著は、昭和17年、龍星閣・刊。
650句、「あとがき」を収める。
「作品解説」に拠ると著者略歴は、第1巻を見なければならない。本の山から掘り出して、埋め戻したのに、今更それはないだろう。
「雪国」に戻ると、俳壇の激浪の時期に、「ホトトギス」に拠って吟じられた、虚子・選の句が殆どである。中国に寄り、ヨーロッパ、アメリカに2年間、留学していた間の、外国吟が注目される。
以下に5句を引く。
樽前に日は落ちてゆく花野かな
水仙の花の盞うつ雫
汐騒や妻は昼寝をたのしみて
春雨や江南の乙女機を織る
故伍長蜩鳴けるふるさとに
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