角川書店「増補 現代俳句大系」第5巻(昭和56年・刊)より、6番めの句集、金尾梅の門(かなお・うめのかど)「古志の歌」を読みおえる。
原著は、昭和18年、青磁社・刊。780句。
彼は長く富山県にあって、句界で活躍した。のちに上京。
戦争吟がまれにあるが、自然と人事のまじわる俳句に挟まれて、遠く観ているようだ。例えば、以下のように。
出征歓送 一句
どつと起る歓声にまた飛雪かな
以下に4句を引く。
蛍狩りつなぎゆく子の手のあつき
小春くれしうつろを電車ひびき来ぬ
みぞれきし笠かたむけて蕪とる
夜や更けし月のこぼるゝ炭俵
ダウンロード・フォト集より。
残暑厳しい地の方、涼しげな渓流の1枚をどうぞ。
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