詩誌「天彦」5号
県内にお住まいの詩人、民俗学者であるK久璋さんが、詩誌「天彦」5号、「角」第29号を送ってくださった。
まず「天彦(あまびこ)」5号を紹介する。
美浜 詩の会、2013年3月・刊。
詩は8名の11編、3編のエッセイを収める。
O純さんの「露の玉」は、里芋の葉の上の露がころげて地に滲み入るまでを描く。寂光のさす境地であろう。
K久璋さんの「生成 Ⅰ」は、短い詩を11編連ねて、暗喩の世界を築く。ルナールの「博物誌」を、僕は連想した。
第1連を引く。
1 石に押しつぶされているのではない
シジフォスのように
石を持ち上げているのでもない
石の下の隙間を虫けらが塒にしているだけだ
「あとがき」に拠れば、「美浜詩の会」は公民館講座からサークル化して5年を経る。地方からの初心者を含めての発信は、大事なことである。
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