「家族の歌 河野裕子の死を見つめた344日」を読みおえる。
2011年、産経新聞出版・刊。
体裁は、各人が短歌1首と本で見開き2ページくらいのエッセイの、リレー連載である。
永田和宏、河野裕子、永田淳、永田紅、植田裕子(永田淳の妻)の、5氏の筆に成る。
エッセイよりも短歌のほうが、心の奥深いところを表わせるようで、夫妻の相聞歌を中心に絞った「たとへば君 四十年の恋歌」(2011年、文芸春秋・刊)のほうが、感銘深かった気がする。この8月22日の記事に、載せてある。
「家族の歌」は、歌人家族の思いやりや、河野裕子の病気を離れた事情(たとえば、永田紅の結婚)も読めて、関心深い世界ではある。
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